• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

骨軟部悪性腫瘍における原因遺伝子の解析とその臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570699
研究機関大阪大学

研究代表者

内田 淳正  大阪大学, 医学部, 講師 (40176681)

研究分担者 小野 啓郎  大阪大学, 医学部, 教授 (70028330)
キーワードRb(Retinoblastoma)gene / Osteosarcoma / Oncogene / Antiーancogene / Cーfos / p53 / Cーmyc
研究概要

平成元年度における本研究の成果は下記の通りである。
1.当大学病院及び関連施設における骨軟部腫瘍症例により、DNA約100検体、RNA約50検体、腫瘍細胞10検体、ヌ-ドハウス移植5検体を得た。
2.上記の検体を用いて、昨年にひき続き、Rb(Retinoblostonia)遺伝子の異常の有無を検索した。昨年度に確認されたものに、さらにDNAレベルで1検体、RNAレベルで3検体に異常が同定できた。骨肉腫における、この遺伝子の異常の関与を追確認することができた。
3.さらに、骨肉腫に関与すると考えられる癌遺伝子のひとつとして、マウス骨肉腫由来の癌遺伝子であるCーfosに注目し、これをprobeとして、計23例の骨軟部悪性腫瘍において、その発現をRNAレベルで解析した。その結果、骨肉腫11例中全例、他の骨腫瘍8例中7例でfosの発現がみられたが、軟部肉腫4例及び正常骨髄組織では、longerexposureにても発現はみられなかった。骨腫瘍のうち、発現が認められなかったのは、BenignGCTのみであり、そのX線像はosteolyticであった。また、fosの発現量をdensitormeterを用いて計測した結果骨肉腫、軟骨肉腫では、他の腫瘍に比し、より強い傾向がみられ、悪性腫瘍において高い発現がみられることが明らかとなった。
4.以上の結果は、第3回日本整形外科基礎学会及び第48回日本癌学会にて発表した。また、昨年の結果と合わせて、第36回Annual Meeting Orthopoedic Research Society in USAにて発表した。
5.今後はさらにP53及びCーmyc,mdr,組織特異蛋白等について解析を進め、より具体的な発症因子の解明と臨床的応用を試みたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 荒木信人: "悪性骨腫瘍におけるfos gene expressionについて" 日本整形外科学会誌. 63(7). S-1034 (1989)

  • [文献書誌] N.Araki: "INVOLVEMENT OF THE RETINOBLASTOMA GENE AND CーFOS IN PRIMARY OSTEOSARCOMA AND OTHER BONE AND SOFT TISSUE TUMORS" TRANSACTIONS of the 36th Annual Meeting Orthopaedic Reseach Society. 15(2). 578 (1990)

  • [文献書誌] N.Aroki: "Involvement of Rb(retinoblastama gene)in bone and soft tissue tumors" Clinical Orthopaedics and Related Research.

  • [文献書誌] 荒木信人: "骨軟部悪性腫瘍診断における分子生物学の応用" 別冊整形外科. 18. (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi