研究課題/領域番号 |
63570748
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
瀧原 博史 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50144936)
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研究分担者 |
礒山 理一郎 山口大学, 医学部, 助手 (50193404)
酒徳 治三郎 山口大学, 医学部, 教授 (20034895)
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キーワード | スルファサラジン / スルファピリジン / 睾丸内DNA量分布 / 血清テストステロン / 妊孕性 / 胎児数 / 男性避妊 |
研究概要 |
スルファサラジンの代謝産物の1つであるスルファピリジンをラットに強制経口投与(300〜600mg/kg)し、睾丸組織所見、睾丸内DNA量分布血清テストステロンを経時的に測定した。また、妊孕性の検討としては、雌ラットのメイティングにより胎児数の算定を行なった。 結果として、少量投与によっても雌ラットのメイティングの胎児数、妊娠率とも有意に低下し、睾丸内DNA量分布も成熟精子を示す1倍体の比率が有意に減少し。これらはスルファピリジン投与中止1ヶ月後には回復が認められた。内分泌学的には、全経過中血清テストステロンには変化を認めなかった。したがって、本剤は内泌学的抑制を来たさずに受精能の可逆的抑制を惹起することが確認されたが、抑制の程度は300mg/kg投与では完全とは言えず、さらに大量投与(600mg/kg)での検討の結果、妊娠率は対照群90.6%から25.9%に低下したが、やはり 完全とは言えなかった。今後、完全な妊孕性の抑制を示す量、投与期間の検討と回復性の確認が必要と考えられた。
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