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1988 年度 実績報告書

卵巣癌におけるEGF受容体およびそのメッセンジャーRNAの発現と臨床経過

研究課題

研究課題/領域番号 63570778
研究機関大阪大学

研究代表者

田坂 慶一  大阪大学, 医学部, 助手 (50155058)

研究分担者 甲村 弘子  大阪大学, 医学部, 助手 (80195685)
寺川 直樹  大阪大学, 医学部, 講師 (90135690)
キーワード成長因子(grouth factor) / ガン遺伝子(oncogene) / v-erb-B / pE7 / Dot blotting
研究概要

「発癌」や「癌の増殖」における成長因子の役割は極めて重要な課題であり、大きな注目を浴びている。臨床的にも種々の癌においてEGF受容体の発現と臨床経過との相関は注目されているテーマであり、乳癌・脳腫瘍・肺癌などにおいてEGF受容体の研究が行なわれている。我我は卵巣癌におけるEGF受容体およびそのメッセンジャーRNAの発現と臨床経過について検討し、今までに以下の点を明らかにし得たので報告する。1.^<125>IーEGFを用いたbinding studyにおいて28例の種々の組織型の卵巣癌症例の13例(46%)でEGF受容体の発現を認めた。2.^<32>PーpE7および^<32>PーverbーBをprobeとするDot blottingによりEGF受容体のメッセンジャーRNA量を測定したところ、^<125>IーEGFのbindingがみられないにもかかわらずmessageを多量に発現している例や、逆にbindingが高いのにmessageを少量しか発現していない例が発見され、卵巣癌においてはbinding studyでみられる受容体量と受容体のメッセンジャーRNA量とが比例していないことが確認された。胎盤などではEGF受容体量とメッセンジャーRNA量とは常に比例しており、このことから卵巣癌では正常組織とは異なるEGF受容体の発現機構が存在する可能性が想定される。3.臨床経過との相関では、乳癌などの場合と同様に、EGF受容体を発現する例の予後は発現しない例よりも悪いようである。今後、EGF受容体の発現量とそのメッセンジャーRNAの発現量との不一致について検討を行なうとともに臨床経過を更に追跡してEGF受容体の発現の有無と臨床経過との相関について明らかにしてゆきたい。以上の結果についてはすでに昭和63年度中に第40回日本産科婦人科学会、第47回日本癌学会総会および第12回世界産科婦人科学会(FIGO)において発表した。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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