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1988 年度 実績報告書

成人T細胞白血病の母児感染防止に関する臨床的・疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570781
研究機関岡山大学

研究代表者

米澤 優  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (20191661)

研究分担者 国富 泰二  岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (10033292)
平松 祐司  岡山大学, 医学部附属病院, 医員
江口 勝人  岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (10112145)
キーワード成人T細胞白血病(ATL) / 母児感染
研究概要

妊婦12049例でATLウイルス抗体が検査され、62例が酵素抗体法とwestern blot法で陽性と判定された。すでに出生した児は50名であるが、妊婦検診の途中で転院して分娩施設不明例や、岡山県で里帰り分娩し現住所へ帰った例、follow up対象であるが出生後来院しない例なとがあるため、結局出生児50名中35名がfollow upされている。残る12例は現在妊娠中である。
感染予防のための栄養法について同意の得られたのは30例で、うち29例は完全人工乳、1例は凍結解凍母乳で栄養された。同意の得られなかった5例が母乳投与されている。
臍帯血中のATLウイルス抗体は検査された20例中すべて陽性であった。母乳中(初乳もしくは生後7日以内)のATLウイルス抗体は、検査された13例中9例 (69.2%)で陽性であった。
今年度出生した児は、まだ生後日が浅く母体よりの移行抗体(lgG)が検出されているので感染の有無についての判定は困難である。
家系調査の結果は、まず今年度出生した児の同胞で母乳栄養された生後1年以上経過している児についてATLウイルス抗体を検査したところ、18例中5例(27.8%)で陽性であり感染が成立していると考えられた。
次いで、配偶者(夫)について検査すると、23例中7例(30.4%)がATLウイルス抗体陽性であった。これが配偶者間の感染であるか、あるいは両者とも結婚前より抗体陽性であったのかはさらに詳細な検討を要する。従来、配偶者感染は夫から妻への感染が主で、妻から夫への感染はないとされていたが、今回の検討では妻から夫への感染を示唆する家系もあった。
ATLウイルス抗原検査については今年度は測定手技の確立に努めたため、次年度より測定を開始する。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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