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1988 年度 実績報告書

全胞状奇胎、部分胞状奇胎の動物実験モデル作製および絨毛癌発生機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 63570785
研究機関香川医科大学

研究代表者

山崎 俊彦  香川医科大学, 医学部, 助手 (30201833)

研究分担者 半藤 保  香川医科大学, 医学部, 教授 (40092720)
田中 耕平  香川医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10171753)
笹川 基  香川医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90187112)
キーワード胞状奇胞 / 絨毛癌 / 雄性発生 / 三倍体 / 二精子受精 / 前核除去
研究概要

細胞遺伝学の発展により、全胞状奇胎が雄性発生に基づくこと、さらに全胞状奇胎のうち二精子受精に基づくものは続発性変化を生じやすいことが明らかとなった。そこで近年発展した発生工学の技術を応用し、マウスにおいて二精子受精による三倍体卵を作製したのち、雌性前核を除去することにより、二精子受精に基づく雄性発生卵を作製、移植することによって絨毛腫瘍への移行を検討し、染色体異常に基づく発癌機構解明を目指した。今年度として、まず二精子受精に基づく三倍体作製に努力した。体外受精用の精子を20%ウシ血清を加えて前培養することにより、ICRマウスにおいて33%(血清非添加群で6%、実験卵総数426個)、CDF_1マウスにおいて38%(血清非添加群で15%、実験卵総数319個)、B_6C_3F_1マウスにおいて21%(血清非添加群で8%、実験卵総数676個)、各々二精子受精に基づく三倍体卵を得ることができた。
上記で得られた三倍体卵から、第2極体の近傍に位置する雌性前核をマイクロピペットにて吸引除去することにより57個の雄性発生卵を作製した。(うち破壊変性したもの29個、一細胞のままのもの17個、二細胞に分裂したもの11個) 現在のところ二細胞までの発育しか確認されていないが、これは一つにはin vitroでの培養条件そのものの影響と、さらにマイクロマニピュレーションの操作の影響が大きく関係していると思われる。前核除去用のマイクロピペットは現在5〜10μmの径のものを使用し、卵細胞膜を貫通して除去しているが、今後10〜15μmの径のものを使用し卵細胞膜を貫通せずに除去する方法を検討したいと思っている。
in vitroでの卵の十分な発育を確認後、腎被膜下、精巣被膜下、子宮内移植を試みたいと思っている。(現在まで少数例の移植を試みたが、すべて移植卵は吸収されてしまった。)

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山崎俊彦: 日本産科婦人科学会雑誌. Vol・41. 305 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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