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1989 年度 実績報告書

子宮頸癌発生過程におけるHPV感染と内因性癌遺伝子発現との関係についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570788
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

杉森 甫  佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50038642)

研究分担者 蜂須賀 徹  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70180891)
岩坂 剛  佐賀医科大学, 医学部, 講師 (60117067)
キーワード子宮頸癌 / HPV / 癌遺伝子 / フィルタ-ハイブリダイゼ-ション / インサイトハイブリダイゼ-ション
研究概要

1)HPV感染症の有無を簡易に検索しうるFilterhybridizationを行った。細胞診採取のブラシをガラスに塗抹後、小試験内の緩衝液中にて洗い、細胞浮遊液を得る。蛋白分解酵素などを添加して細胞を破壊した後、ナリロユフィルタ-に3/2通させ、DNAを吸着させた。HPVDNAプロ-ベを用いて放射線同位元素によりHPVDNAの有無を検索した。本法によれば陽性例は強く検出されるが、背景の汚染がひどく判定困難な例が多く出現した。細胞液の酵素処理後フェノ-ル・クロロホルム・エタノ-ル処理でDNAを抽出しから行うと汚染が少なくて良いが、過程が煩雑になる欠点があった。この間、virapapというキットが市販され始め、本キットはRNAを使用しており試みたところ汚染が少なくてスクリ-ニングとしては良いことが判明した。但し、HPVの幾つかの型にのみしか検出できない欠点がある。
2)基形成〜上皮内癌症例の組織切片についてinnsitubybridizationを施行した。CINI〜IIIにおけるHPV陽性率は7/12(58%)、5/12(42%)、16/22(73%)であり、型別にみると、6、11型のものは50、17、0%、16型は8、25、55%、18型は0、0、18%であった。すなわち、CINの程度が高くなるにつれて6および11型は減少しているのに対し、16および18型は増加している、とくにCINIIIではすべてが16または18型であった点が注目される。
3)現在、上記方法を症例を増して検討していると共に、同一症例についての癌遺伝子発現についてもrasp21について負症組織学的に検討中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 杉浦甫: "中高年と子宮癌" 産婦人科治療. 58. 52-55 (1989)

  • [文献書誌] 岩坂剛: "子宮頸癌とウィルス発癌、外陰癌にもヒトパピロ-マウィルスが関与か" 医学のあゆみ. 150. 602 (1989)

  • [文献書誌] 岩坂剛: "ヒト乳頭腫ウィルス(HPV)" 臨床検査. 33. 1263-1268 (1989)

  • [文献書誌] Hachisuga,T.et al.: "Immunohistochemical demonstration of histiocytes in normal ectocervical epithelium and epithelial lesions of the uterine cervix." Gynecol Oncol. 33. 273-278 (1989)

  • [文献書誌] Hayashi,N.et al.: "Sensitivity of in situ hybridization for detection of human papillema virus(HPV) as studied in HPV type 16 transfected cells." Acta Obstet Gynecol Jpn. 41. 2011-2012 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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