研究概要 |
1)ラット下垂体からのゴナドトロピン分泌はプロゲスチンにより抑制されるが、抗P剤RU486はこの抑制を解除する。我々はこの現象をinviro,inuitroで確認した。また各種プロゲスチンのうち、デポ剤であるdesogestrel (DG)はそれ自身は作用がなく、代謝物の3KetoーDGのみか作用を示した。 2)ラット卵巣のステロイド合成酵素に対する各種合成ステロイドの作用を検討したところ、3βーHSDはgestrinone,3KetoーDGで,17,20lyuseはdanayol,DGで強く阻害された。この実験からDG自身か卵巣で直接ステロイド合成を阻害している可能性が示唆された。 3)妊婦ラット黄体にはEGFレセプタ-が存在するが、黄体細胞をEGF存在下で2日間培養したところ、P_4,20αーOHーP_4,CAMPの基礎値は変わらなかったものの、stimulantに対する反応は抑制された。 4)妊婦ラット黄体にはInsulin,IGFレセプタ-が存在するが、この細胞をInsulin,IGFsと培養したところ、IBMX併用時にPu,20αOHP_4,CAMPが増加した。この作用はIBMX非存在下では出にくかったが、これはInsulin等により、CAMP Phosphodiesteruse活性が亢進するためであった。 5)RU486は培養黄体細胞に対してはluteolytic作用があるが、下垂体摘除PMSーhCGラットを用いた実験では弱いluteolytic作用しかなく、inviroでの強力なluteolytic 作用は主に下垂体経由によることがわかった。
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