研究課題/領域番号 |
63570810
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
岡村 博煕 愛媛大学, 医学部, 助教授 (30026950)
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研究分担者 |
木谷 伸治 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (30169867)
森 敏裕 愛媛大学, 医学部, 助手 (50200374)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 嚥下圧 / 嚥下圧曲線 / 嚥下圧伝搬速度 / 咽頭二重造影 / 嚥下障害 |
研究概要 |
昭和63年度の研究実績の概要は次の通りであるが、嚥下圧測定法の意義を明らかにするための基礎資料として、とくに咽頭食道透視法による嚥下機能の評価法の開発に重点をおいて検討した。 (1)咽頭食道透視法による嚥下機能評価法に関する研究……定性嚥下機能評価法としてComputed Radvographyを導入した咽頭二重影法の有用性を明らかにした。定量的嚥下機能評価法として固形造影剤を作製し、その造影像の分析にはDiaital Fluoro graohyを利用して時間因子で分析可能なシステムを開発した。 (2)嚥下圧値基準化に関する研究……嚥下圧値と舌骨上筋群筋電図をデイジタル化し、マイクロ・コンピュータにてデーター処理することによって、嚥下圧曲線の型分類、嚥下圧伝搬速度、食道入口部の距離と位置、同部の弛緩時間を瞬時に解析するシステムを開発した。このシステムにより、正常者の嚥下圧波に関する各種パラメータの基準化が確立した。 (3)嚥下圧波伝搬速度に関する研究……嚥下時に各部位で発生する嚥下圧波の伝搬様式について検討を加えた。表示法については、時間一部位の二元座標を用いるのが嚥下機能の評価には有用であった。嚥下圧波伝搬速度の測定に2チャンネルの圧センサー・プローベを用いる場合には、両センサー間の距離は3cmが至適距離と考えられた。 (4)嚥下圧生成機能に関する研究……イヌを用いた動物実験にて各種嚥下関与筋の筋電図と嚥下圧の同時測定を行い分析した所、安静時の食道入口部の陽圧は輪状咽頭筋の収縮によって生成されていることが明らかになった。 次年度の研究計画は本年度にえられた上記の各種パラメータの正常値を基準に、嚥下傷害別のデーターを解析して嚥下圧測定法の診断的意義の確立をめざす。
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