• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

硝子体ゲルおよび硝子体網膜界面における分子構築の研究(硝子体網膜病変への応用)

研究課題

研究課題/領域番号 63570830
研究機関岡山大学

研究代表者

松岡 徹  岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (10165780)

研究分担者 河西 庸二郎  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (80211184)
豊田 英治  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (70207645)
白神 史雄  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50187530)
大島 浩一  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (40176871)
キーワード硝子体ゲル / ディ-プエッチング法 / 走査型電子顕微鏡 / 透過型電子顕微鏡 / 振動負荷 / 粘度 / 硝子体液化 / ピアルロン酸
研究概要

本年度は主に微細振動による硝子体の変化ことに硝子体の粘度と硝子体ゲルの微細構造の変化について検討した。ウサギ・マウスおよびモルモットの眼球に間接的あるいは直接的に振動を加え、その粘度の変化を測定した。また振動を与えた時に生じる硝子体ゲルの形態的変化を、フリ-ズフラクチャ・ディ-プエッチング法を用い電顕的に観察した。また今年度より新たに開発したt-ブチルアルコ-ルを用いての凍結割断法を用い走査型電子顕微鏡で硝子体ゲルの構造の変化を観察した。ウサギ眼では、無麻酔にて、他の動物では、全身麻酔下で、ペンシルミキサ-を用い、約6000C/Sの振動を眼窩上縁に5分間与えた。ウサギ眼では市販のマッサ-ジ器にて5000〜7000C/Sで5分間、眼窩上縁または眼瞼上に振動を与えた。振動を与えた直後および3〜4日目に眼球を摘出し、直ちに眼球を切割し、全ての硝子体を採取し、粘度を測定した。粘度の測定には、昨年と今年度に購入したE型回転式粘度計(0.8°コ-ン)を用いて行った。一方振動を与えた直後のマウスの眼を摘出し、上記の方法で硝子体ゲルの変化を透過型および走査型電子顕微鏡で観察した。振動を与えた直後の硝子体の粘度は、粘度計の低回転側で有意に低下していた。また眼瞼に直接振動を与えたものでは、やはり低回転側で著明な粘度の低下を認めた。一方振動を与えて3〜4日目のものでも、有意な硝子体粘度の低下を認めた。また振動を与えた直後のマウス眼をフリ-ズフラクチャ-・ディ-プエッチング法で観察すると、硝子体線維の正常な格子構造が保たれているところに混じって、硝子体線維の格子構造がなくなり、硝子体線維も屈曲し、硝子体線維間が空虚なところがみられるなど多彩な変化を生じていた。今回の実験により硝子体腔への振動刺激により、硝子体ゲルは、形態的にも粘度の点においても、変化をきたすことが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 西原浩美: "網膜内境界膜の超微細構造第1報臨界点乾燥表面レプリカ法による網膜内境界膜の観察" 日本眼科学会雑誌. 93. 429-438 (1989)

  • [文献書誌] Tohru Matsuoka: "THREE-DIMENSIONAL VISUALIZATIONS OF THE VITREOUS BODIES AND THE INNER LIMITING MEMBRANE OF THE REINA" Journal of Climical Electron Microscopy. 22. (1989)

  • [文献書誌] 松岡徹: "振動による硝子体粘度の変化" あたらしい眼科. 7. (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi