研究課題/領域番号 |
63570838
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
福田 雅俊 琉球大学, 医学部, 教授 (90009928)
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研究分担者 |
上原 勝 琉球大学, 医学部, 助手 (20160210)
寒河江 豊 琉球大学, 医学部, 講師 (60170619)
新里 研二 琉球大学, 医学部, 講師 (20049232)
長瀧 重智 琉球大学, 医学部, 助教授 (30010276)
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キーワード | 後部硝子体蛍光値 / 網膜症重症度 / 福田病期分類 / 網膜光凝固療法 / 硝子体切除手術 / 蛍光値分布図 |
研究概要 |
1.硝子体蛍光値分布図の解析 フルオレセイン静注一時間後の分布図を7型に分け検討し、前部型など透光体の混濁による測定誤差の見らかなものは除外しても、硝子体の性状の変化による個体差も多く、その絶対値よりも同一眼の経時的変化に重要度が高いことがわかった。 2.硝子体手術後は速やかに拡散し、一時間後では蛍光値の低下が著しく、比較対象となり難い。20〜30分後もよい対象となる。硝子体手術前は、拡散・排出の盛んなものでは硝子体の融解・剥離が予想できるが、多くはその混濁のため測定値が不正確となり、手術前の検査として適当なものではない。 3.硝子体蛍光値を網膜症重症度(福田病期分類)との相関は強く、網膜前3.0mmの蛍光値が相関係数0.67と最も高く、その前後に向かって減少するが、網膜前1.0mmから6.0mmまでの測定値の平均が相関係数も0.64で、分散も少く、最良の指標となり得る。 4.硝子体蛍光値と網膜光凝固療法 上述平均値が15ng/ml以上のものは光凝固の適応と考えてよく、30以上のものは汎網膜光凝固が必要となる。光凝固後1カ月では大半の症例で蛍光値の減少があるが、3または6カ月後に再増加の認められるものは再凝固が必要である。(絶対値には個体差があり10nm/ml以下でも、眼底所見から光凝固の適応となるものがある。) 5.前進病態(血糖値、血中脂質、血圧、HbAlc値、尿蛋白値等)との相関は認められない。 6.この蛍光値の経過より、適切な光凝固法(凝固部位とその数)を選定することを計画中である。
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