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1989 年度 実績報告書

歯と歯周組織の付着機構に関する臨床病理学的研究-とくにlong junctional epitheliumの成立と歯周ポケットの再発との関連について

研究課題

研究課題/領域番号 63570892
研究機関広島大学

研究代表者

小川 哲次  広島大学, 歯学部付属病院, 講師 (50112206)

キーワードlong junctional epithelium / light microscopy / electron microscopy / periodontal disease / epithelial attachment
研究概要

本年度はLong junctional epithelium(LJE)の機能について検討することを目的として、既にイヌ裸出セメント質面及ぶラット裸出象牙質面に確立したLJEモデルを用いて、以下の実験を行った。
1.LJEに対するプラ-ク付着の影響について
ビ-グル犬5頭を用いて、予めLJEを形成した実験群とLJEを形成しない対照群に対してプラ-ク付着実験を行った。プラ-ク付着開始後、4週までの各期間について、臨床的評価を行い、光顕ならびに電顕標本を作製して観察した。その結果、実験群及び対照群いずれも臨床的症状の発現状況においては差がなく、光・電顕観察においても、LJEの崩壊と歯肉溝の深化の過程や防御システムを担う貪食空胞を含有する細胞の出現状況が、JE同様の経時的変化を辿ることから、LJEはJEと同様の防御機能を有していることが示唆された。
2.LJEに対するPGE_2及びエンドトキシン(ET)の影響について
実験にはラットを用いた。予め、裸出象牙質面に対してLJEを形成した実験群と形成しない対照群の歯肉溝部へ0.5mg/mlのPGE_2および0.2mg/mlのET(E.coli由来)を各々60分間投与した。投与後14日までの光顕ならびに電顕標本を作製した。その結果、PG及びETの投与においても対照群と同様に一旦LJEの歯冠側部が破壊されて歯肉溝が深化するが、次第に基の状態に回復しており、LJEはJEと同様の防御機能と修復機能を有していることが示唆された。コラゲナ-ゼ及びヒアルロニダ-ゼについては、現在、動物実験を行って光顕並びに電顕標本を作製中である。
3.今後の研究計画について
LJEが最終的治癒形態なのか或いは治癒過程における一時的な現象に過ぎないのかどうかを、本LJEモデルを用いて検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 寿賀野泰司: "Long junctional epitheliumに関する組織学的研究-実験モデルの形成法と光顕観察について" 日本歯周病学会誌. 32. (1990)

  • [文献書誌] 河内美穂: "Long junctional epitheliumに関する組織学的研究-ラット裸出象牙質面に対する形成過程について" 広島大学歯学雑誌. 22. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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