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1988 年度 実績報告書

大腸菌F因子の細胞分裂誘導 蛋白質、抑制蛋白質の機能発現の調節-DNA複製との連関

研究課題

研究課題/領域番号 63571047
研究機関九州大学

研究代表者

堀内 忠郎  九州大学, 薬学部, 教授 (10037567)

研究分担者 三木 健良  九州大学, 薬学部, 助教授 (40037586)
キーワード大腸菌 / Fプラスミド / 細胞分裂 / DNA複製 / letA遺伝子 / letD遺伝子
研究概要

大腸菌においては、細胞分裂の開始には 染色体DNAの複製が終了する事によって誘導される。同様に、F^+大腸菌においては、染色体DNAに加えて、プラスミドDNAの複製が行われることが必要であり、この共役はF因子上の2つの遺伝子letAとletDによって調節されている(筆者ら、J. Mol. Biol. 174、605及び627(1984)。これらの遺伝学的研究を土台として、LetA、LetD蛋白質がどの様な分子機構によってF因子DNA複製に連関するように細胞分裂開始を調節しているのかの解析を試みた。
1.letA、letD遺伝子の転写翻訳とF因子DNA複製との連関について
letA-lacZ融合遺伝子、letA promotor-lacZ融合オペロンをもつminiFプラスミドを作製し、(1)F因子のrepA(am)変異株、(2)大腸菌のdnaE変異株、thy変異株を用いてDNA複製を停止させ、β-ガラクトシダーゼ合成を測定した。repA変異によりF因子DNAの複製を阻害した場合にはβ-ガラクトシダーゼ合成の停止はみられなかったが、染色体DNAの複製を阻害した場合β-ガラクトシダーゼ合成は停止した。現在、letA、letD遺伝子の発現をtacプロモーターの支配下においた場合の、DNA複製と細胞分裂の共役の有無を調べる実験を計画中である。
2.LetA、LetD蛋白質の活性あるいは構造の変化とF因子DNA複製との連関について
強い細胞分裂抑制活性のため精製が困難であったLetD蛋白質の多量生産系を、多量生産プラスミドベクター(筆者ら、Prot.Eng.1,327(1987))をλベクターに挿入し、一過性に特異的蛋白を生産させる方法により開発した。LetD蛋白質の標的がDNA gyraseであることが遺伝的な手法により明らかとなった(筆者ら、未発表)ので、DNA gyrase活性の阻害活性を測定する方法を用いて、LetD蛋白質の活性の測定法を開発中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Miki,T.;Yasukochi,T.;Nagatani,H.;Furuno,M.;Orita,T.;Yamada,H.;Imoto,T.;Horiuchi,T.: Protein Engineering. 1. 327-332 (1987)

  • [文献書誌] Imoto,T.;Yamada,H.;Yasukochi,T.;Yamada,E.;Ito,Y.;Ueda,T.;Nagatani,H.;Miki,T.;Horiuchi,T.: Protein Engineering. 1. 333-338 (1987)

  • [文献書誌] Miki,T.;Orita,T.;Furuno,M.;Horiuchi,T.: Journal of Molecular Biology. 201. 327-338 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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