• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

母乳中に含まれる感染症特異抗体の検出およびその持続に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63571074
研究機関東京大学

研究代表者

杉下 知子  東京大学, 医学部(医), 講師 (60010063)

キーワードsIgA型麻疹抗体 / 母乳中のsIgA量 / 母乳中の抗体 / 分泌型抗体
研究概要

昨年度は、母乳中の分泌型IgA(sIgA),totalIgA量およびsIgA型,IgA型麻疹抗体の測定系としてenzyme linked immunosorbent assay(ELISA)の測定条件を検討した。今年度は、褥婦20例から母乳を得,母乳中のsIgA,totalIgA,各型別麻疹抗体の定量測定を行った。
1.母乳中のsIgA量,totalIgA量の定量測定:
sIgA量およびIgA量の標準希釈系列は,前者はヒト発乳よりクロマト精製した標準
ヒトsIgA(MBL社製)の5液:17.8μg/mlを5,20,80,320,1,280倍希釈,後者はヘキスト社製ノルパルチゲン用標準血清1液1.68mg/mlを1,000から256,000倍まで4倍段階希釈し用いた。母乳試料は乳清をsIgA,totalIgAとも4,16,64,256×10^3希釈で測定した。抗SC conjugateは300倍,抗α congugateは1,000倍希釈とした。標準試料と検体試料の希釈とODの与える回帰直線を用い平行線定量法で各濃度を算出した。初乳中sIgA量は,分娩後の日数とともに減少し,平均値±標準偏差の値は分娩後2日(2例)27.3±19.9,3日(8例)9.6±7.1,4日(7例)7.3±4.9,5日(3例)2.0±1.2mg/mlであった。totalIgA量は順に14.0±10.7,4.9±3.1,3.1±1.4,1.1±0.17mg/mlであった。
2.母乳中のsIgA型,IgA型麻疹抗体の定量測定:
sIgA型,IgA型麻疹抗体を標準乳清としては抗体陽性と判定されたプ-ル乳清の5,10,20,40,80倍希釈,検体乳清は5,10,20,40倍希釈で測定した。
麻疹ウイルスAgは田辺株由来のTD97株を超遠心精製し1,000倍希釈で用いた。
平行線定量法により麻疹抗体をプ-ル乳清を1とした相対力価で求めると、sIgA型で0.32から1.35,IgA型で0.15から1.16に分布した。相対力価0.5以上を陽性とすると,陽性例は前者16例,後者18例であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 杉下知子: "母乳中のsIgA型麻疹抗体の測定" 医学のあゆみ.

  • [文献書誌] 杉下知子: "母乳中のクラス別免疫グロブリン量の測定" 臨床とウイルス.

  • [文献書誌] 杉下知子: "母乳の凍結融解による免疫活性の減少" 小児感染免疫.

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi