研究課題/領域番号 |
63571076
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野城 真理 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (80014231)
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研究分担者 |
辻 隆之 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (00075764)
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
宮崎 信次 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (10014284)
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キーワード | 高頻度人工呼吸 / 振動流 / 物質移動 / 機械振動 |
研究概要 |
高頻度人工呼吸の換気メカニズムの解析を行うために、パーソナルコンピュータを用いた実験システムを構成して、管内の振動流の流速分布測定を行った。また、大容量の、振動流を発生させるために、機械振動方式の振動流発生装置を試作した。 1.パーソナルコンピュータによる実験システム パルスモータをコンピュータ制御してピストン・シリンダ機構を駆動し、同時にピストンの位置と流速をAD変換してコンピュータに取り込み、データ処理を行った。水に色素を分散させレーザドップラ流速計によって、精密に流速を測定した。実際の高頻度人工呼吸では気体が流れるが、レーザドップラ流速計で精密な流速を測定するための気体用トレーサに適当なものがないので、水を流体として用いた。 2.振動流の測定 正弦波状の振動流を発生し、直管内の流速分布を調べた。管の入口領域では流入時と流出時の流速分布を比較すると、両者が互いに対称とはならなかった。高頻度人工呼吸のメカニズムとして、吸気時と呼気時の流速分布の相違によって物質移動が生ずるという仮説があるが、本実験の結果はこの仮説に一つの裏づけを与えた。すなわち、正弦波の一周期の終わりに、管の中心軸近くの流体が流出方向へ、管の壁面近くの流体が流入方向へ移動した。 3.機械振動方式の振動流発生装置 不釣合をもつ回転運動を利用して遠心力を発生させ、平行ばね機構により直線運動のみに自由度を限定する方法で、ばね-質量系の機械振動を作り出す。この系の共振点近くでは、小出力モータでも大きい振動流を発生でき、機構的に圧力の上限が設定可能という利点がある。165gの不釣合質量、100Wのモータで、40l/minの流量が達成された。
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