研究課題/領域番号 |
63571081
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研究機関 | (財)実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
平田 真理子 実験動物中央研究所, 血液化学部, 主任研究員 (70050698)
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研究分担者 |
一戸 一晃 実験動物中央研究所, 血液化学部, 研究員
鈴木 修三 実験動物中央研究所, 血液化学部, 主任研究員 (80113439)
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キーワード | コリンエステラーゼ / アセチルコリンエステラーゼ / 各種実験動物 / 測定法 / 各種基質 / Km値 |
研究概要 |
本年度は、コリンエステラーゼおよびアセチルコリンエステラーゼの変動意義を検索するための種々の測定法について検討を行った。 1.ラット、イヌ、ウサギおよびサルの血球酵素試料は、ラット以外はヒトと同様の方法を用いる。ラットでは、pHをやや酸性側にしトルエンにて溶血させる方法が最も安定であった。また、肝臓ならびに脳からの酵素試料は、超遠心による細胞分画法により各分画中の酵素活性、阻害剤に対する態度およびアイソザイムパターンを検索後に決定すべきであり、その調整法については昭和64年度に行うこととした。 2.アセルチオコリン、ブチルチオコリンおよびベンゾイルコリンを基質とする各種キット製品を用い、各種実験動物血清での測定条件について自動分析装置(COBAS-BIO)を用いて検討し、その方法確立した。 3.自動分析装置により、各種動物血清の各基質の種々の濃度に対する酵素活性値から、見かけ上のKm値を算出した。アセチルチオコリンに対し、ウサギおよび雄ラットのKm値は著しく小さく、ブチルチオコリンに対しては両動物ともKm値が大であった。またウサギには、ブチルチオコリンに対し低・中・高活性を示す3種類が混在していた。 4.イオンメーターを用いて、アセチルβメチルコリンおよびベンゾイルコリンを基質とする方法は、付属装置の作製の遅延により、測定条件の検討はほとんど行っていない。しかしながら、本方法は多数検体の測定には不適切であるため、その代替法として、アセチルβメチルチオコリンを基質とする自動分析装置による方法について検討を加えた。測定条件については、既に検討を終了し、各種動物血清中の見かけ上のKm値を算出中である。イオンメーターによる測定法が確立次第、相関性ならびに諸性質の比較を行い、代替法としての正統性を検索する予定である。
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