研究概要 |
1.研究目的:本研究では、1ーメトキシフェナジンメトサルフェ-ト(1ーMPMS)およびイソルミノ-ル/マイクロペロキシダ-ゼ(IL/mーPOD)によるNAD(P)Hの高感度な化学発光分析法に基ずく種々の脱水素酵素およびそれらの基質となる生体成分の測定法の開発と臨床化学分析への応用を検討する。 2.本年度の研究成果: 1)NAD(P)Hの増幅化学発光測定法:前年度に開発したNAD(P)Hの化学発光測定法をより高感度化するためNAD/NADHの酵素サイクリング法の適用を検討した。検出感度は、3x10^<ー14>mol/Lとなり、生物発光法とほぼ同程度の高感度である。本測定法を用いてアルカリホスファタ-ゼ活性の測定法を確立した(日本薬学会第110年会,1990年8月)。 2)3αーヒドロキシステロイドデヒドロゲナ-ゼ固定化酵素リアクタ-とする胆汁酸の化学発光高速液体クロマトグラフ法を開発した(J.Chromatoger.,515,329ー335,1990)。 3)アルカリホスファタ-ゼを標識酵素とする17 ヒデロキシプロゲステロンの酵素イムノアッセイ法について、他の酵素を用いた方法やユ-ロピウムキレ-トを標識した時間分解蛍光イムノアッセイ法などとの感度の比較を検討した(第16回国際臨床化学会議、1990年7月、サンフランシスコ)。
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