研究課題/領域番号 |
63571118
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉武 香代子 千葉大学, 看護学部, 教授 (10003625)
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研究分担者 |
中村 由美子 東京都立, 医療技術短大, 助手 (60198249)
中村 美保 千葉大学, 看護学部, 助手 (40207923)
桜井 幸 千葉大学, 看護学部, 助手 (20196132)
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キーワード | 小児病棟 / 面会時間 / 面会の規則 / 付添い率 / 母親の参加 |
研究概要 |
小児看護における母親の参加は、日本古来の習慣である付添いとの混同もあって、踏み込めば踏み込むほど深い迷路のような出口の判りにくい研究である。私たちは、小児看護における母親の参加に関する研究の中で、主として付添いに関する研究に取組み、この中からもうひとつの参加の形である面会の効果的な運用の必要性を痛感するようになった。 まず、小児病院、小児病棟をはじめ、小児が入院している施設における面会の概要を知るために、質問紙法による概況把握を行った。全国の、小児病棟を有すると推定される総合病院の1/5を無作為抽出し、176病院に質問紙を送付し、149施設から回答を得た。(回収率84.7%) 質問は面会に関する規則、面会の現況、面会の母親に対する母親の期待等を問うものであった。回答の分析の結果、母親の付添い率は、0〜100%にひろく分布し、面会時間は毎日であるものが89.7%と大部分であったが、中には週2回というものもあった。一般に面会に関する規則には制限色の濃いものと殆ど制限のないものとがあり、付添い率の高い病院においては、事実上面会時間や面会に関する規則が意味を持たないこともあるように思われた。 実態調査は関東地方の一県における17の小児病棟において、面会者の小児病院への滞在時間、滞在のパターンを中心に、面会者の内訳、面会者の行動等を観察法により調査した。面会時間は17中11病棟で15時に開始され、13病棟で19時〜20時に終了した。面会時間3時間の病院での滞在時間平均109分、4時間では139分で、滞在時間は必ずしも面会時間と比例していなかった。面会時間に例外を認めている病院が多く、全面会者444名は100%を越えて滞在していた。444名の57%は母親であり、両親揃っての面会は小児385名中98名(26%)、面会がなかった小児は30名であった。小児の同胞の取扱いに問題が多くみられた。
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