ガス中蒸発法において必然的に生ずる対流を用い、その温度分布を利用して、二段ボ-ド法によって、下の石英ボ-ドから蒸発したイオウと上のボ-トから蒸発した金属蒸発との反応によって、種々の硫化物超微粒子生成する。その総括的な結果をJournal of Crysral Growth(1989)に論文として報告した。さらに、三段ボ-ト法を考え出し、II-VI化合物超微粒子が類似の方法で生成できることを示し、その結果を第9回結晶成長国際会議1989年8月20日〜25日(仙台)で報告した。この結果はJournal of Crystra Growthに掲載の運びとなっていて、現在印刷中である。今回の研究を通して、あらゆる金属硫化物超微粒子が生成できることを明らかにした。この方法と二つの煙を合流させる方法でCoulesceme grouthを用いて化合物を作ることを試み宇宙物理学的に興味ある物質が低温で合成できることを示し、物理学会、結晶学会、電子顕微鏡学会、太陽系と惑星の起源に関連する研究会で報告した。その結果コントロ-ルして粒子を作ることの重要性と新しい学問分野としての方向が見い出せるようになりつつある。この研究を通して、金属、酸化物、硫化物粒子の構造の相違による生成粒子の違いの関係が明らかにされてきた。この研究は今後セレン化物、テルル化物、ヨウ化物等へ発展させることができ、ガス中蒸発法ではほとんどすべての物質粒子を作製することができ、広くなる応用への基礎が確率できた。
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