研究課題/領域番号 |
63580046
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
高木 義人 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40030267)
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研究分担者 |
仲田 和明 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (80030443)
山口 弘 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60030441)
加藤 好博 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70030343)
谷口 友彦 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60030376)
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キーワード | X線粉末回折 / 格子定数 / 空間群 / プログラム / 結晶構造解析 / 粉末回折図形 |
研究概要 |
本年度は過去3年間の研究のまとめを行い、今までの研究成果を報告書にまとめた(参考文献)。本年度の具体的な研究成果は以下の通りである。 1.プログラムの開発:測定した粉末回線中に複数の結晶相からの回折線が含まれている場合に目的とする結晶相のおよその格子定数及び空間群を入力することにより、その結晶相の最も適当な格子定数を求めるプログラムCELLーSシリ-ズを公表した(論文1)。この方法を更に拡張して、測定回折線中に目的とする結晶からの回折線以外の不純物(他相)からの回折線とかノイズが含まれていても、より多くの回折線を満足し、且つ信頼度の高い格子定数及び空間群を求めるプログラムCELLーQシリ-ズ(立方、正方、六方晶系)を完成した。現在約50の大学、研究所で使用して頂いている。 2.プログラムのシステム化、高速化と精度の向上:今までに開発したプログラムをシステム化し、X線粉末回折装置(RADーC)で測定したデ-タを直接、計算・処理が出来るようにした。また計算速度が数倍速いQuickーBASICでこれらのプログラムが処理出来るようにし(変換プログラムを作成)、処理速度の高速化を計ると共に計算の精度も向上させることが出来た。 3.重原子を含む簡単な物質の、粉末デ-タによる結晶構造の決定:開発したプログラムを用いて、核融合炉ブランケット材の原料であるLi2Sn(OH)6の格子定数及び空間群を決定した。更に粉末強度デ-タを用いて、重原子(Sn)の大まかな位置を決定し、酸素原子は最密パッキングしているとして結晶の近似構造を推定し、実測した粉末回折図形との比較・検討から結晶構造を決定した(発表1,2)。 (参考文献)平成2年度科学研究費補助金(一般研究C)研究成果報告書(課題番号63580046) (発表1)第6回ソフトウェアコンファレンスプロシ-ディングス221ー222(1990) (発表2)日本結晶学会平成2年度講演要旨集12,109(1990)
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