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1988 年度 実績報告書

青森県八戸市、並びに岡山県奥津温泉における足踏み洗濯女性の健康と体力

研究課題

研究課題/領域番号 63580055
研究機関金沢大学

研究代表者

多田 千代  金沢大学, 教育学部, 教授 (70077478)

研究分担者 吉川 京子  金沢大学, 教育学部, 講師 (70162914)
藤原 勝夫  金沢大学, 教養部, 助教授 (60190089)
キーワード足踏み洗濯 / 体力と健康 / 健康生活調査 / 足踏み洗濯時の心拍数 / 血圧 / 体脂肪率 / 全身持久性 / 足指屈曲力
研究概要

水道や電気洗濯機が十分に普及した今日でも、戸外に共同の洗い場を設置し、その土地の豊富な湧き水や温泉水を活用して足踏み洗濯を日常の仕事として実施している地区が各所にある。その中から、青森県八戸市白銀と岡山県苫田郡奥津温泉郷の2地区を選び、両地区の足踏み洗濯女性群25名の体力と健康を測定し、日本人の標準値と比較・検討した。
測定方法は、洗濯時の動作様式の撮影・分析、および、運動強度・体力測定にはビデオカメラ・動作解析装置・心電計・栄研式皮脂厚計・マルチン計測計・自動血圧計・ストレンゲージ利用の各筋力計を用いた。アンケートによる健康生活調査には、佐渡(1982)の健康生活調査表を用いた。得られた結果は下記のとおりであった 。
1.足踏み洗濯時に必要不可欠な筋力としての握力・背筋力・足の底屈力・背屈力・足指屈曲力は、これらほとんどの筋力が、足踏み洗濯者>日本人標準値であった。すなわち、足踏み洗濯はヒトが基本動作を営む筋力いずれをも極めてにく発達させるものであることが明白となった。
2.心拍数は、足踏み洗濯時:約150拍/分、手洗い洗濯時:約120拍/分で、今回の足踏み洗濯は疲労を起さない範囲で全身持久性を高く保つに十分な運動であった。
3.血管系の状態をよく示す血圧は、足踏み洗濯者では、高血圧者・低血圧者が極めて少なく、加齢による増加も少なかった。
4.体脂肪率より判定する肥満は、足踏み洗濯者が日本人の標準値に較べて低かった。その運動強度・運動時間は持久性運動として十分。
5.健康度のアンケート調査結果では、足踏み洗濯経験年数の平均が両地区で異なり、八戸では32.6年、奥津では14.3年であった。八戸では経験年数と体力、経験年数と健康状態に相関が認められ、足踏み洗濯の経験の長い人ほど、現在の健康状態が良好、体力が強いと感じていた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 多田千代,藤原勝夫,吉川京子,関川幸子: 民族衛生. 55 (1). 56-70 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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