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1989 年度 実績報告書

ニンニク抽出物の食品衛生微生物に及ぼす抗菌作用について

研究課題

研究課題/領域番号 63580075
研究機関県立新潟女子短期大学

研究代表者

佐藤 昭子  県立新潟女子短期大学, 家政科, 教授 (60077485)

研究分担者 寺尾 通徳  新潟県衛生公害研究所, 研究員
本間 伸夫  県立新潟女子短期大学, 家政科, 教授 (50077484)
キーワードニンニク浸出液 / サルモネラ菌 / 抗菌作用
研究概要

昨年度、ニンニク浸出液は、食中毒菌及び腐敗菌に対し強い抗菌作用を有することを報告した。
今年度は、その実際的応用の可能性を検討するため、食肉中のサルモネラ菌に及ぼすニンニク浸出液(以下浸出液)の抗菌作用を検討した。実験材料は市販の食肉を用い、サルモネラ菌はS.typhimuriumを供試した。
市販の食肉には細菌汚染が認められるため、食肉汚染菌に及ぼす浸出液の抗菌作用の検討も行った。また、サルモネラ菌の殺菌濃度も測定した。ついで、無処理および120°C15分加熱滅菌した食肉に、浸出液を5、10および20%した後、サルモネラ菌を接種し、経時的に接種菌の生存率を検討し、次の結果を得た。
1.食肉汚染菌に及ぼす浸出液の抗菌作用
浸出液は食肉汚染菌の発育を阻止し、増殖を遅延させることが認められた。浸出液を高濃度に添加した場合、その傾向が顕著であった。
2.サルモネラ菌に及ぼす浸出液の抗菌作用
浸出液のMICと殺菌濃度の差は小さく、強い抗菌作用が認められた。
3.食肉中のサルモネラ菌に及ぼす浸出液の抗菌作用
無処理の食肉に浸出液を5%添加し供試菌を接種した場合、1時間後の生存率は54%で、3時間後には40%に減少した。加熱滅菌した食肉に浸出液を5%添加した場合、接種菌の1時間後の生存率は57%、3時間後には12%に減少した。いずれの場合も浸出液が高濃度になると、さらに強い抗菌活性が認められた。以上の結果から、ニンニクの抗菌作用の実際的応用の可能性が確認された。調味料添加の場合も検討したい。
今年度計画していた魚肉中の腸炎ビブリオおよび鶏肉中のカンピロバクタ-等に及ぼす抗菌作用についても鋭意検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤昭子: "ニンニク浸出液の食中毒菌及び腐敗菌に及ぼす抗菌作用" 食品衛生学雑誌.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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