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1990 年度 実績報告書

運動性高尿酸現象の発現機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 63580083
研究機関筑波大学

研究代表者

伊藤 明  筑波大学, 体育科学系, 教授 (80056639)

研究分担者 三上 俊夫  日本医科大学, 医学部・第二生化学研究室, 助手 (60199966)
キーワード血清尿酸値 / 運動性高尿酸現象 / 高尿酸血症 / 腎臓
研究概要

腎臓の運動性高尿酸現象への関与の可能性について検討を行うため、雄ラットに尿酸生成抑制剤であるallopurinolを投与した状態でexhaustive runningを負荷し、腎臓および血漿中のプリン代謝物質を運動後5時間まで追跡した。
その結果は以下の通りである。
1. 血漿中のhypoxanthineは運動終了直後に最高値を示し、その後徐々に低下した。Xanthineは運動30分後に最高値を示し、その後低下したが、運動3時間後においてもなお有意な高値を示した。
2. 腎組織中のtotal adenine nuecleotides(ATP+ADP+AMP)は、運動5分後に有意な低値を示し、その後徐々に回復傾向を示したが、運動5時間後においてもなお有意な低値を示した。Hypoxanthineは、運動30分後に最高値を示し、その後低下したが、運動5時間後においても有意な高値を示した。Xanthineは、運動1時間から3時間にかけて著しい上昇を示し、その後急速に低下した。
本研究でのプリン最終代謝産作であるxanthineは、血漿および腎組織中で運動後著しく上昇した。しかし、両者の代謝動態は一致しておらず、腎組織中のプリン分解物質が、血漿中のhypoxanthine、xanthine濃度の上昇に寄与したとしても、その量は僅かであることが示唆された。従って、腎臓の運動性高尿酸現象への関与の可能性は低いと考えられる。また、激運動後、腎組織中のアデニンヌクレオチドの回復が長時間にわたり遅延することが示され、運動に伴うプリン代謝の活性化が示唆された。しかし、この遅延現象が、何に起因しているかは明かでなく、今後さらに検討を行う必要がある。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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