1.体育書解題法に関する研究成果と今後の課題 パ-ソナルコンピュ-タを利用してフランス語の体育書を文字列デ-タとして効率的かつ迅速に分析するソフトプログラムを作成した。1文献1メガバイトを超える大型デ-タのデ-タ形式変換、デ-タ入力、異語リスト、全単語コ-ドリスト、デ-タ校正、順検索・逆検索、検索結果リポ-ト形式、デ-タ比較、計量など一連の作業段階をシステム化し「ワ-ドアナライズ.システム」を完成することができた。 このシステムを作動させての体育書の可能で精密解題によって、従来の欧文原書解題法では到達し得ない定量的全体的な傾向や実証的デ-タの直読・提示があり、体育史研究に新しい文献解題の領域を拓くことができたものと評価している。しかし、この方法の最大の問題点はデ-タの校正確度についてその完全性を実証する方法を持たないことである。この点について次年度以降の研究課題としたい。 2.デ-タ分析の成果と課題 作成したデ-タファイルの中からアモロス、ロンド、デムニ-の3著者を取り上げ、学説史に関わる仮説的用語選定によってキ-ワ-ドの順検索を行った結果、顕著な事実を明らかにすることができた。 2著間異語リストのデ-タ比較を行うことができた。一定の閉じたデ-タ体系としての定量的比較によって学説史を構成する術語を特定できることが判明した。これをさらに発展させて3著間異語リストのデ-タ比較を試み、1著者から見た他の2著者の観点を客観的に数値デ-タとして表示できることを明らかにした。 (別添報告書参照)
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