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1989 年度 実績報告書

筋疲労と遅発性筋痛に対するストレッチングの作用とその反射性メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 63580098
研究機関山口大学

研究代表者

皆川 孝志  山口大学, 教養部, 教授 (50035143)

研究分担者 丹 信介  山口大学, 教養部, 講師 (00179920)
杉浦 崇夫  山口大学, 教養部, 講師 (80136150)
河合 洋祐  山口大学, 教養部, 教授 (00035148)
キーワード筋疲労 / 遅発性筋肉痛 / ストレッチング / エクセントリック収縮 / 重量負荷運動 / H反射
研究概要

初年度には、5名の被験者を用いて、右上腕二頭筋のエクセントリック収縮を最大1回挙上重量で15秒に1回、合計80回行わせ、重量負荷運動直後と24時間後に右上腕二頭筋のストレッチング(20秒伸展、5秒休憩、20秒伸展を30秒の間隔をおいて2回)を実施させ、重量負荷運動に出現する筋疲労と遅発性筋肉痛に対するストレッチングの影響を検討した。
その結果、5つの測定項目のうち筋疲労に関連する(1)低頻度疲労(20Hz/50Hz)、(2)20%最大筋力発揮中の筋電図(IEMG)、(3)最大筋力(MVC)、及び(4)筋痛時に血液中に増加するクレアチンキナ-ゼ(CK)に対して運動直後ストレッチ、及び24時後ストレッチの両者は何等の影響も示さなかった。しかし、(5)遅発性筋肉痛(DOMS)に対して24時間後ストレッチは一過性に痛みを軽減する傾向がみられた。
本年度は、初年度に実施した2条件のうち、未実施者の残りの実験と運動前のストレッチ実験、及び、ストレッチが伸長反射機構に及ぼす影響について検討した。
筋疲労に関連する項目である20Hz/50Hz、IEMG、MVC、については、すべての条件の間に有意差が認められなかった。また、筋肉痛に関するDOMSとCKについても差を認め得なかった。その中で、DOMSについては24時間後ストレッチにより一過性に痛みを軽減する傾向がみられた。
また、ストレッチの伸長反射機構(H反射から検討)に及ぼす影響については、その結果が一様でなく、今後、より詳細に検討する必要がある。
以上、今回実施したストレッチ・パラダイムでは、重量負荷運動後の筋疲労、及び筋肉痛を軽減あるいは解放することは不可能であった。したがって、運動成果の向上や、筋肉痛の軽減、筋疲労の回復にストレッチングはほとんど影響を及ぼさないと結論された。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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