研究課題/領域番号 |
63580101
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
里吉 政子 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (40045969)
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研究分担者 |
野坂 和則 横浜市立大学, 文理学部, 助手 (00175522)
谷嶋 一二男 横浜市立大学, 文理学部, 助教授 (00112483)
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キーワード | ギブス固定 / Atrophy / 微細構造 / 筋線維 / 毛細血管 / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
63年度は発育期雄性ラットの下肢筋にギブス固定を施し、Atrophyによる筋線維、毛細血管の形態学的変化を光顕的、電顕的に検索を行い、また回復期に水泳運動を負荷することにより安静に保より早い回復の得られることを報告した。今年度は20週令の老令雄性ラットについて同様の実験を行い、特に老令による運動不足という点から捉えようと試みたものである。Atrophyは1週間の固定ですでに出現し、2週間より4週間目と萎縮は進行するが、4週目でほぼ最高になる。そこで老令ラットに4週間の固定を行い、筋線維数、筋線維断面積、e/F比を求め、発育期に固定したラットとの比較を行い、更にギブス除去後の回復時において水泳運動を課することにより運動の有用性を確かめた。 1)体重は固定前後において増加が認められず、発育期と同様、固定はかなりのストレスになるものと想定された。副腎重量も増加レストレスを証明する結果となった。 2)筋線維はヒラメ筋、長肢伸筋いずれにおいても固定、対象両群に有意差はみられず、血管量を示唆するe/F比の変化もみられなかった。 3)筋湿重量は固定筋において明らかに減少し、筋断面積も減少が認められた。 4)光顕においても筋線維の脱落をみることができたが、電顕的な観察においてZバンドの異常、フィラメントの減少がみられたが、配列異常は発育期にみられたような病的な異常はみられなかった。 今後、来年度は血流計による血流量の検定、筋張力の低下等の機能面を形態的なものと併せて検討する必要があると思われる。
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