研究課題/領域番号 |
63580219
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 助教授 (80020121)
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研究分担者 |
清水 克彦 筑波大学, 教育学系, 助手 (00192609)
石田 淳一 筑波大学, 教育学系, 講師 (70144186)
門脇 厚司 筑波大学, 教育学系, 助教授 (80015924)
長谷川 栄 筑波大学, 教育学系, 教授 (00018178)
三輪 辰郎 筑波大学, 教育学系, 教授 (70030278)
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キーワード | 比較文化的研究 / 数学的問題解決 / 数学達成度 / 教師と生徒の関係 |
研究概要 |
本年度の研究成果は次の3つの観点からまとめられる。 1.米国と日本の教育環境の異同(文献とプロトコール分析から) (1)マクロな視点 自然環境、民族と言語そして社会性において米国の方が多様で、開放的である。 (2)ミクロな視点 授業形態、指導方法、教師の子供への助言・話し合いにおいて、米国の方が自由で子供中心に進められている。 (3)算数・数学の教科書に見られる強調点 米国は子供が読んでわかり、学力差に応じて勉強できるのに対し、日本の方は、教師の説明によってわかり、能力差は考慮されてない。 2.授業中の教師の指導の仕方・発問 米国の教師はよく説明するし、よくほめる。1時間の授業中に多くの問題を扱う。日本の教師はこれと全く逆の現象を呈している。 米国は教室の子供の人数が少ない。その代わり、授業時数は多い。日本では米国と逆のところがあるが、特徴的なのは、日本の教師は雑用で多忙なのに、米国の教師は子供の指導と授業で多忙である。 3.教師の指導と子供の成績 全般的なことは、これまでの報告でされているが、目につくのは、米国では高等教育で成功しているが、初等教育ではあまり上手に働いていない。日本の場合は逆である。 具体的には、イリノイ地区の小学校、中学校、高等学校の生徒と茨城県の同年齢の生徒を問題解決で調べたら、上記の結果が出た。 一応の結果を、今年の4月アメリカで開催される全米数学教師の会で報告する予定である。
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