研究課題/領域番号 |
63580223
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
篠原 文陽児 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00113035)
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研究分担者 |
木村 捨雄 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90000059)
井上 光洋 東京学芸大学, 教育工学センター, 助教授 (60016491)
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キーワード | 科学教育 / 科学的思考 / 中学校理科教育 / 授業研究 / CAI / システム開発 / 発見学習 |
研究概要 |
CAIシステムの理科教育での利用は、コンピュータの膨大な情報処理・知識処理の機能によって、学習者が、理科教育の本来の目標であるサイエンティフィック・ワールド(科学的思考及び知識世界)の特質を獲得し、これを彼等自身が発展させたり活用できたりすることに寄与することが重要である。そのため、(1)授業の過程に於ける典型的な主発問とフレームライティングの統合化及びモデル化を図った。すなわち、授業の過程を発見的に「問題の把握」「情報の収集」「情報の処理」「法則性の発見」というアルゴリズムで捉え、ジャクソンによって提案された授業研究の中で重要と考えられる「知識変換モデル」にもとづく主発問と、千早による「機能的な文章表現」にもとづく文章の記述の方法をそれぞれ収集・統合して、これまでにない、学校で活用できるフレーム設計モデルを考案し、その第一次案を作成した。また、(2)サイエンティフィック・ワールドにおける知識表現のモデル化は、その構成要素を「直観的総合概念」「基礎的科学概念」「事実の一般的、記述的知識あるいは『法則・原理』」「基本的科学概念」「仮説・モデル設定」「事実・法則の小体系」「統一された全体的理論体系・知識体系」と捉え、感覚的・直観的思考から創造的思考、計画・工夫の思考活動を経て、前記(1)の設計モデルにもとづき、学習目標、内容及び知的技能との統合的な形成関係を図るため、知識の特性を表現する属性構造と属性値の第一次確定を行い、知識スロットの構成方法が検討された。特に、ここでは、中学校理科第一分野「電流」を題材とし、中学生43名を被験者に第一次調査が実施された。さらに、(3)システムの理論的構築は、上記(1)(2)にもとづいて、基本的な検討が行なわれた。
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