研究課題/領域番号 |
63580227
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
平田 賢一 愛知教育大学, 教育工学センター, 教授 (20024060)
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研究分担者 |
中津 楢男 愛知教育大学, 教育工学センター, 助教授 (90133131)
北岡 武 愛知教育大学, 教育工学センター, 教授 (60024022)
清水 秀美 愛知教育大学, 教育工学センター, 教授 (60025111)
今栄 国晴 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (60023967)
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キーワード | コンピュ-タ不安 / 情報教育 / コンピュ-タ・リテラシ / 数学不安 / 情報環境 / コンピュ-タに対する態度 / メディア行動 / 教育イノベ-ション |
研究概要 |
本研究は、社会における情報化の進展の中で、子どもたちがこの新しい情報環境をどのように受容しつつあるかを明らかにし、今後予想される一般的情報教育(コンピュ-タ・リテラシ教育)の目標・方法と課題に関する資料を得ることを目的として実施された。本年度は、前年度の研究資料の分析と併せて次の研究がなされた。 1.実験的研究-コンピュ-タ不安尺度ACASは、因子分析の結果、3つの下位尺度として、「オペレ-ション不安」、「接近願望」、「テクノロジ-不安」をもつことが示された。本年度は、半年間の入門的情報教育が、このコンピュ-タ不安の低減にどの程度効果をもつかを実験的に検討した。実験は、共分散分析モデルによる比較対照群法によった。その結果、入門的情報教育は一般にコンピュ-タ不安の低下に効果をもつことを示した。しかし、下位尺度の「テクノロジ-不安」の低下には効果をもたなかった。この結果は,テクノロジ-不安については、短期的な情報教育によるというよりも、長期的、総合的な展望の下で対処される必要性を示唆した。 2.調査的研究-(a)コンピュ-タ不安は、いつごろどのような要因によって生起しているかを明らかにするために、高校生を対象とした調査を実施した。主な調査項目は、コンピュ-タ不安を主変数とし、数学不安、学業成績、コンピュ-タに対する態度、情報環境、コンピュ-タ経験、性差等との関係を多変量相関分析法により分析した。(b)コンピュ-タ接触にみられるアンビバレンス:過去において、TV影響調査研究は、人々がTVに対してアンビバレントな態度をもつことを示してきた。このようなメディア行動にみられるアンビバレンスは、コンピュ-タに関しても存在していること、しかし、その性格は、TVにみられるそれとは異なることを見出した。
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