研究課題/領域番号 |
63601026
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
道上 正規 鳥取大学, 工学部, 教授 (10027245)
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研究分担者 |
江頭 進治 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027286)
奥西 一夫 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30027239)
小橋 澄治 京都大学, 農学部, 助教授 (40026604)
新藤 静夫 千葉大学, 理学部, 教授 (70058014)
八木 則男 愛媛大学, 工学部, 教授 (00027228)
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キーワード | 土砂崩壊 / 崩壊の予測 / 豪雨による斜面崩壊 / 崩壊危険範囲 / 崩土の流動 / 地中水の集中流 |
研究概要 |
豪雨による土砂災害の予測に関する研究を次の4つの分担課題に分けて実施した。 (1)斜面地下水の集中流の機構:降雨発生装置を使用して、斜面地下水の集中流についてその定量的評価を行うとともに、集中流の発生場の土層特性を明らかにした。また、愛知県小原村における昭和47年豪雨時の崩壊発生について検討を加え、同じ花こう岩であっても透水係数の大きい斜面は飽和帯の形成が顕著で、崩壊数も圧倒的に多くなっていることが判明し、斜面の飽和帯の形成が崩壊に強く関係していることを明らかにした。 (2)崩壊発生時刻の予測:斜面内間隙水圧の測定値と浸透流解析から得られる間隙水圧の値を適時補間修正しながら、崩壊発生時刻を予測する方法について検討した。さらに、崩壊発生地点に隣接した斜面や不透水層に凹凸のある斜面の崩壊特性について検討した。崩壊発生の危険雨量に関する資料と力学モデルを併用してより精度の高い発生時刻の予測法を提案した。 (3)崩壊発生位置の予測:6甲山系の土砂災害に関するデータベースを用いて、土砂災害発生の周期性、降雨強度と崩壊発生条件を検討した。さらに、土砂崩壊の発生場を決定する重要な条件として、表層土の厚さの分布があげられるが、その分布特性と地形、地質の関連について検討した。 (4)崩壊規模と危険範囲の予測:危険範囲の予測を行うため、まず崩土の流動実験を行い、流速や濃度の材料特性との関係についての貴重な資料を得た。ついで、これらの実験結果を表現できる数学モデルを構築し、その妥当性を検証した。また、崩壊規模については、過去の災害資料を分析し、表面地形、地質、降雨特性の関係を検討した。
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