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1988 年度 実績報告書

含ハロゲン有機酸の酵素的分解と有用物質への転換

研究課題

研究課題/領域番号 63602525
研究機関京都大学

研究代表者

左右田 健次  京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)

研究分担者 江崎 信芳  京都大学, 化学研究所, 助教授 (50135597)
田中 英彦  京都大学, 化学研究所, 助教授 (90065912)
キーワード含ハロゲン有機酸 / 微生物分解 / 酵素的分解 / 脱ハロゲン化 / 2-クロロロアクリル酸
研究概要

含ハロゲン有機酸は合成原料や農薬として広く用いられている。しかし、その多くは難分解性で、しばしば高い毒性を示す。本研究では難分解性の脂肪族ハロゲン化合物として、2-クロロアクリル酸を取り上げ、これを分解、資化する微生物を検索すると共に、資化経路並びにそれに関連するデハロゲナーゼの触媒作用を調べた。2-クロロアクリル酸を唯一の炭素源及びエネルギー源とし、土壌より資化能の高い3株を単離した。これら3株の抽出液の2-クロロアクリル酸脱ハロゲン活性は、透析によって完全に消失することから、何らかの低分子成分が活性発現に寄与していることが示唆された。各種補酵素類や、金属イオンなどを添加しても活性の回復は認められなかった。さらに、培養条件を検討した結果、2-クロロプロピオン酸を炭素源とする培地にも生育することが明らかとなった。2-クロロアクリル酸で生育した菌は必ず2-クロロプロピオン酸脱ハロゲン活性を示し、逆に2-クロロプロピオン酸で生育した菌も2-クロロアクリル酸脱ハロゲン活性を示した。これら2種のハロ酸は代謝上密接に関連していると考えられる。おそらく2-クロロアクリル酸は2-クロロプロピオン酸に転換された後に、2-クロロプロピオン酸デハロゲナーゼによって分解されると考えられる。上述の菌の抽出液をポリアクリルアミドスラブゲル電気泳動した結果、それぞれ2種の同一酵素が存在し、そのうちの1種はペプトンに生育した菌にも、存在することから構成酵素と考えられる。いずれの酵素も我々が既に精製し酵素化学的性質を明らかにしている2種のデハロゲナーゼとは異なることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kenji,Soda: Biochemistry. (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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