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1988 年度 実績報告書

LBおよび有機分子線エピタキシー法による超高速光電変換有機超薄膜の作成

研究課題

研究課題/領域番号 63604534
研究機関東京工業大学

研究代表者

藤平 正道  東京工業大学, 工学部, 教授 (40013536)

研究分担者 菅 耕作  東京工業大学, 工学部, 助手 (90016642)
大谷 弘之  東京工業大学, 工学部, 助教授 (80203826)
キーワードLB膜 / 分子素子 / 光電変換 / 人工光合成 / 分子内電子移動 / 螢光寿命 / レーザーホトリシス
研究概要

本年度は、申請者らがここ数年来進めて来た一分子内に電子受容(A)、増感色素(S)、電子供与(D)の三つの機能を有する両親媒性化合物単分子膜によるサブn秒以下の超高速光電変換分子素子の分子設計を一段と飛躍させて、数p秒の応答速度を持つ分子素子を作成することを目的とした。
S-A-D分子のAが親水性、S、Dが疎水性であり、かつS-A間の距離がA-D間の距離より短い場合、このS-A-D分子は水側にAが空気側末端にDがその中間の位置にSがくるように折れ曲がり構造をとることができる。この折れ曲がり型S-A-D単分子膜の光電変換機能及ぼす、(1)累積時の表面圧の効果、(2)電極電位の効果、(3)入射光の波長依存性、(4)連結炭化水素鎖長の効果、(5)Dの存在の有無の効果等を検討した。昨年度改良したp秒パルスレーザーホトリシス装置により光誘起電子移動速度の測定を行った。S-A-D単分子膜ではS-A間およびD-A間の電子移動が競争するため螢光寿命測定による個々の電子移動速度の評価は困難であった。したがって、S-AおよびS-D分子を合成し、その単分子膜を石英板上に累積し、p秒およびn秒パルスレーザーホトリシスによる螢光寿命測定を行った。折れ曲り型S-A-D分子ではS-D間の電子移動が空間を通して進むため、A-S間の結合を通した電子移動とは距離依存性が異なる。このような複雑さを避けるために、直線状のA-S-D分子を合成し、その光電変換機能を評価した。光合成の初期過程では、光はアンテナ分子により補集され、このエネルギーはエネルギー移動によって反応中心に移り、後続する光誘起電子移動反応によって光電荷分離が達成される。そこでA-S'-Dとアンテナ分子の混合単分子膜を用いて人工的に光合成の初期過程をシミュレートした。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] M.Fujihira: Thin Solid Films. 160. 125-132 (1988)

  • [文献書誌] K.Nishiyama: Chem.Lett.1257-1260 (1988)

  • [文献書誌] M.Fujihira: Thin Solid Films. 160. 317-325 (1988)

  • [文献書誌] K.Hoshino: J.Chem.Soc.,Faraday Trans.84. 2667-2676 (1988)

  • [文献書誌] K.Suga: J.Phys.Chem.93. 392-397 (1989)

  • [文献書誌] 藤平正道: 応用物理. 57. 1890-1894 (1988)

  • [文献書誌] 藤平正道: "化学と工業「光電変換機能を有する有機超薄膜の開発」" 日本化学会, 338-340 (1988)

  • [文献書誌] 菅耕作・藤平正道: "化学工業「ミセル可溶化系における光誘起電子移動反応」" 化学工業社, 240-244 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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