• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

糸球体基底膜をモデルとした蛋白分離膜の合成と評価

研究課題

研究課題/領域番号 63604539
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

三山 創  長岡技術科学大学, 工学部 (10115123)

研究分担者 手塚 育志  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80155457)
塩見 友雄  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10134967)
今井 清和  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115102)
野坂 芳雄  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (30134969)
藤井 信行  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (50011119)
キーワード分離膜 / 蛋白分離 / 血しょう蛋白 / 人工膜 / 生体適合性 / 生体機能
研究概要

奥素化ポリアクリニトリルを乾ポリマーとし、これにジメチルアミノエチルメタクリレートやスチレンスルホン酸ナトリウムを光グラフト重合することにより膜材料ポリス-(1)(2)をそれぞれ水合成した。添加剤を含む溶液からキャスト法で製膜し、(1)については製膜後四級化処理をほどこした。それぞれの膜について透水性の良い製膜条件を見い出し、それらについて、種々の分子量を持つ非イオン性デキストランの透過実験を行ない、それらの膜の分画特性を調べたところ、(1)ではあまり分画特性の良い膜が作製できなかったが、(2)では約300〓に急峻な分画があった。比較のため、ほぼ同じ分画特性を持つ非イオン性膜を幹ポリマーを用いて作製した。この非イオン性膜は負荷電を持つ低分子量デキストランサルフェイトをほぼ100%透過させるが、(2)の負荷電膜では、その透過が50〜60%に低下した。非イオン性デキストランでは同じ分画特性を示すことから、この知見は、膜と透過高分子との静電的相互作用によることは明らかであり、糸球体基底膜の機能と同じである。また、この膜の分画特性は血しょう蛋白であるアルブミンを充分透過させる大きさであり、実際、等電点以下のPHでは透過する。しかし、等電点以上のPHでは蛋白が負の荷電を持つため、ほとんど透過しないことが分った。
上記ポリマーの外に、グラフト型多相荷電膜を作製した。これは、親水性(ポリビニルアルコール)および疎水性(ポリウレタン)高分子を幹とし、一方、グラフト成分として1)極めてフレキシブルな疎水性ポリシロキサン、2)体温付近に融点をもつポリTHF、3)正荷電をもつポリt-ブチルアジリジン鎖をもつものである。このような多相高分子素材は水との界面において、ミクロドメイン単位でグラフト成分が環境応答し、新しい生体適合性のある膜が作製できる可能性が示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 三山創 他: 膜. 14. (1989)

  • [文献書誌] 手塚育志 他: Makromol.Chem.

  • [文献書誌] 風間秀樹 他: Polymer.

  • [文献書誌] 風間秀樹 他: Polymer-Plastics Manuf.J.

  • [文献書誌] 手塚育志 他: Macromolewles.

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi