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1988 年度 実績報告書

ヘテロ構造ラングミュア膜の分子設計と光変換機能発現

研究課題

研究課題/領域番号 63604579
研究機関九州大学

研究代表者

斎藤 省吾  九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (80136548)

研究分担者 江良 正直  九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (30191927)
筒井 哲夫  九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (40037982)
キーワード非対称ラングミュア膜 / 分子配向性 / 混合単分子膜 / ヘテロY型ラングミュア膜 / 焦電効果 / 2次非線形光学効果
研究概要

高効率の光変換機能をもつ非対称LB膜をつくるため、アゾベンゼンに直結する親水部末端にニトロ基あるいはエステル基を有する両親媒性分子を合成した。極性を強調したニトロ基末端を含む分子からは高配向性LB膜を得ることは困難であり、一方親水性を強調したエステル末端をもつ分子からは高度に配向したLB膜が得られることを確認した。前者の配向性を改良するため、上記の2種類の両親媒性分子を混合させた系からLB膜の作成を試みた。両者混合の効果を水面単分子膜の吸収スペクトルから検討した。アゾベンゼン長軸方向の遷移モーメントに起因する吸収帯の挙動を観測し、両者は分子レベルで混合してH会合体を形成していることを示した。このような混合による分子配向性の改良効果は、極性強調分子過剰の混合モル比2:1まで認められることを明らかにした。
ついで、混合単分子膜とアラキン酸単分子膜を交互Y型に累積し、いわゆるヘテロY型非対称LB膜を作成した。LB膜中の分子配向性を一次シュタルク効果の測定から評価し、非対称な分子配向の度合を表わすオーダパラメータ<cosθ>は0.47と見積られ、非対称LB膜が形成されていることを確認した。
非対称LB膜の機能として、まず焦電定数を求めた。上記混合単分子膜とアラキン酸単分子からなる非対称LB膜では10^<-10> C cm^<-2> K^<-1>という比較的大きな焦電定数が求められた。
短パルスYAGレーザ光を基本波とする非線形光学効果測定装置を組み上げた。上記非対称LB膜について基本波の入射角度の関数として第2高調波強度を測定し、予測の通り2次非線形光学効果の発現を確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Niino;K.Takehara;K.Isomura;H.Taniguchi;M.Era;T.Tsutsui;S.Saito: Chem.Lett.1988. 785-786 (1988)

  • [文献書誌] X.Xu;M.Era;T.Tsutsui;S.Saito: Chem.Lett.1988. 773-776 (1988)

  • [文献書誌] M.Era;H.Shinozaki;S.Tokito;T.Tsutsui;S.Saito: Chem.Lett.1988. 1097-1100 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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