1.Nak分子のB^1Π-X√<2>^+遷移のドプラーフリー高分解能スペクトルを偏光レーザー分光法により測定した。B^1Π状態とC3_Ζ^+状態間の回転摂動に帰属することのできる多くの線スペクトルを発見した。特に強い摂動を受けている線スペクトルが4本に分裂していることを見いだし、これをNa原子の核スピンとのフェルミコンタクト相互作用に起因することを明確にした。 2.外部磁場中にあるNa原子を波長可変単一モード色素レーザーを用いて、3P、2P_<3/2>および3P2P_<1/2>準位の特定のゼーマン準位を選択的に光励起し、原子間衝突によりエネルギー移動して分布した準位からの発光ゼーマンスペクトルを測定した。τ-偏光のサブナ1秒パルスレーザーを用いて、Na(3P2P_<3/2>-3S2S_<1/2>)遷移を起こさせた後、Na(3P2P_<1/2>-3S2S_<1/2>)遷移のτ-偏光の発光強度の経時変化を測定した。これにより衝突によりエネルギー移動した準位からの発光スペクトルにおける量子ビートの初めての観測に成功した。 3.Na(┣D23P2P┣D23/2┫D2-3S2S┣D21/2┫D2)遷移の量子ビートとその外部磁場による変化を測定し、理論計算との比較より、衝突によるコヒーレンスの減哀時間を決定した。 4.B^3Πotn状態に励起されたI_2分子の前期解難は、2431^1Πa状態とB^3Πotn状態との回転・電子相互作用およびゼーマン相互作用により生ずることを明確にした。さらに、超微細構造の外部磁場依存性をドプラーフリー変調蛍光レーザー分光法を活用して測定した。
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