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1988 年度 実績報告書

キラリティ転写を基軸とする高率不斉変換

研究課題

研究課題/領域番号 63607503
研究機関東北大学

研究代表者

山本 嘉則  東北大学, 理学部, 教授 (60029519)

研究分担者 井深 俊郎  京都大学, 薬学部, 助教授 (80025692)
キーワード有機銅化合物 / 有機銅-ルイス酸複合反応剤 / 1.3-不斉転写 / 不斉合成アンチSN2′ / 立体選択的合成 / α-アミノ酸
研究概要

生理活性物質や医薬品の合成に不可欠な高光学純度のキラルな第3級炭素中心を安価に入手出来るα-アミノ酸及び糖類から有機銅-ルイス酸による不斉転移反応を活用し、ほぼ100%近い高効率で合成することができた。(E)-γ-mesyloxy-α,β-enoate(1)を有機銅-ルイス酸と反応させると(2)が高効率(化学収率は通常95%以上)かつ高光学純度で得られるが、さらに(Z)-体(3)からも同様に高効率な結果が得られることが判明した。このことより(L)-または(D)-スレオニンの何れからでも合成上重要な4種の可能な立体異性体(4)のすべてを高効率で合成できる。同様に(L)-セリン(5)より、1.3-不斉転移成績体(7)および(10)を高効率で合成した。これ等の成績体(4、7、10)は保護された(E)-アリルアルコール及びエステル基を有するので合成化学上重要である。7a、7b、及び10a、10bは(E)-アリルアルコール(8)および(11)に容易に導くことができる。これ等アサイクリックな1.3不斉転写成績体のキラル炭素中心の絶対配置は化学的手段のみならず、高効率ステロイド合成に於いて認めた円二色性によっても容易に決定できる。また、四級炭素の不斉合成にも有機銅-ルイス酸複合反応剤系は応用できる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 井深俊郎: J. Org. Chem.53. 3947-3952 (1988)

  • [文献書誌] 山本嘉則: GIT F_2chz L_2b.9. 961-972 (1988)

  • [文献書誌] 山本嘉則: J. Org. Chem.53. 3597-3603 (1988)

  • [文献書誌] 山本嘉則: J. Chem. Soc. Chem. Commun.,. 1639-1640 (1988)

  • [文献書誌] 井深俊郎: ファルマシア. 24. 915-922 (1988)

  • [文献書誌] 浅尾直樹: Tetrahedron Symp-in-Print. 44. 4173-4180 (1988)

  • [文献書誌] 山本嘉則: "ヘテロ元素の有機化学-ヘテロ元素と非環状系の立体制御-" 化学同人, 137-146 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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