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1988 年度 実績報告書

フィリピン海の深層西岸境界流と深層水の海盆への流入

研究課題

研究課題/領域番号 63610010
研究機関鹿児島大学

研究代表者

茶圓 正明  鹿児島大学, 水産学部, 教授 (30041700)

研究分担者 櫻井 仁人  鹿児島大学, 工学部, 講師 (10094145)
深澤 理郎  東京大学, 海洋研究所, 助手 (10143546)
金成 誠一  北海道大学, 理学部, 教授 (70027233)
竹松 正樹  九州大学, 応用力学研究所, 教授 (50038535)
前田 明夫  鹿児島大学, 工学部, 教授 (90013573)
キーワード測流係留系 / バシー海峡 / ヤップ / パラオ海溝 / 琉球海溝北西斜面 / 九州パラオ海嶺北端 / 深層境界流 / 海底境界層
研究概要

本研究目的を遂行するため、以下のような観測作業を行った。昭和63年5月24日、バシー海峡(BC点)の測流係留系を回収した。6月20日〜22日、フィリピン海への深層水の流入量測定を目的とした係留系を、ヤップ、パラオ海溝周辺海域(YP点)へ設置した。8月27日〜9月1日、琉球海溝北西斜面(RT点)と九州パラオ海嶺北端(CT点)の係留系の回収と再設置を行った。また、金成班による深海底境界層の測流を10月26日〜11月3日に実施した。これらの観測航海は鹿児島大学水産学部練習船敬天丸によって行った。
回収された係留系の資料の解析を行った。BC点では、これまで約500日の資料が得られたが強く安定した深層境界流は見いだせなかった。RT点では、最も沖側の水深4650mの地点で南西方向への流れが継続して得られ、琉球海溝北西斜面には深層境界流の存在が強く示唆された。流速は、測定期間の全平均で、海底上400mで3.9cm/sec、1400mで1.0cm/secであった。CT点は四国海盆とフィリピン海盆を結ぶ狭い水路に位置しているが、ここではRT点で得られた深層流に対応するような強い安定した流れは存在していない。水路中の底、深層水は四国海盆からフィリピン海盆への流れが優勢のようであった。これらの結果は、フィリピン海の深層循環モデルのなかの数値実験に用いられ、力学モデルの結果とよく一致することが示された。
海底上150m内での6層の流速計測の結果、流速は慣性振動及び半日周期振動が卓越し、全層を通じ比較的長周期の振動流が認められた。これら振動流に対する海底摩擦及び乱流パラメータを線型、時間発展境界層モデルによって評価した。境界層外部流速を基準にした抵抗係数は、定常流に対して通常用いられる値(2.5×10^<-3>)に比べ平均値で約3倍弱の値を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takematsu,M.: Dyn.Atmos.Oceans.Special Issue-Laboratory experiments in Geophysical Fluid Dynamics-. (1988)

  • [文献書誌] Fukasawa,M.: Geochemistry. 22. (1988)

  • [文献書誌] Suginohara,N.: J.Oceanogr.Soc.Japan. 44. (1988)

  • [文献書誌] Fukasawa,M.: J.Oceanogr.Soc.Japan.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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