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1988 年度 実績報告書

宇宙ジェットの数値流体力学シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 63613507
研究機関京都大学

研究代表者

松田 卓也  京都大学, 工学部, 助教授 (20026206)

研究分担者 梅田 吉邦  京都大学, 工学部, 助手 (30026132)
石井 隆次  京都大学, 工学部, 助手 (20026339)
キーワード宇宙ジェット / ジェット / 数値シミュレーション / 混層流 / ホールトーン
研究概要

宇宙ジェットとは銀河とか星から放出される、細く絞られたプラズマの流れのことをいう。その流体力学的なメカニズムは実験室や航空機、ロケットで実現されるジェットと基本的に変わるところはない。違いは規模だけである。そこでわれわれは宇宙ジェットの研究とともに、地上のジェットの研究も行った。
1.松田らはまず2次元軸対称性を仮定し、圧縮性Euler方程式をとくことにより、理想的な場合の宇宙ジェットを計算した。この場合、ジェットの先端付近に特徴的な振動現象が現れた。これは局所的な不安定ではなく、一種のフィードバック・ループによる振動と考えられる。
2.松田らはコンパクト天体の重力に引かれてガスが天体に落下する現象(アクリーション)の数値シミュレーションを行った。この天体の表面条件によって解の性質は大きく変わることが分かった。天体がガスを吸収しない場合(完全反射条件)、ガスは天体の回りに集積し、その内部に渦が発生する。そしてその渦により、ときおり対称軸にそってジェットが発生することが分かった。これが宇宙ジェットの生成機構の一つであるかどうかは断定できない。
3.石井はジェット中に固体微粒子がまざっている場合、その粒子と流れの相互作用を数値的に研究した。
4.石井は1に述べた不安定性を研究するため、流れに逆行してジェットが放出されている、逆行ジェットの場合も研究した。
5.梅田はジェットが、穴のあいた板に衝突する際に発生する音、ホールトーンを、実験的に研究した。将来的にはこの現象も、数値シミュレーションできると考えられる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Takuya,Matsuda: Mon.Not.R.astr.Soc.1989.

  • [文献書誌] Takuya,Matsuda: J.Fluid Mech.201. 203-221 (1989)

  • [文献書誌] Keisuke,Sawada: Mem.Fac.Eng.Kyoto Univ.51. (1989)

  • [文献書誌] Ryuji Ishii: J.Thermophysics and Heat Transfer. 2. 17-24 (1988)

  • [文献書誌] Ryuji Ishii: J.Fluid Mech.1989.

  • [文献書誌] Yoshikuni,Umeda: AIAA J.26. 1036-1043 (1988)

  • [文献書誌] Takuya,Matsuda: "Physics of Neutron Stars and Black Holes" Universal Academy Press,Inc., 588 (1988)

  • [文献書誌] Takuya,Matsuda: "Big Bang,Active Galactic Nuclei and Supernova" Universal Academy Press,Inc., 619 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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