研究概要 |
[結果](1)レタス芽生えからSarcosyl法により得たDNAをSau3AIを用いて部分分解し、λEMBL3をベクターとしてgenomic libraryを作製した。レタスGScDNAをプローブとしてスクリーニングした結果、positive clone2個を得た。mapping,southernにより全コード領域を含むことが確認できたクローンからブラスミドpUC118/119にサブクローンし、その塩基配列を決定した。その結果、レタスGSのコード領域は11のintronに分断されていることが判明した。遺伝子の発現制御に関係すると考えられる5'側領域には、TATA boxの他いくつかのdirectまたはinverted repeatが見出されたが、RuBisCO/ss遺伝子で光に感応すると報告されている配列や、フィトクローム依存遺伝子に多く見出される配列(CCTTATCAT)は、レタスGS遺伝子には見出すことができなかった。 (2)レタス種子中で光照射後に合成されるGSmRNAの存在部位を知る目的で、insitu hybridizationを行なった。発芽直前の吸水種子から凍結切片を作製し、GScDNAをプローブとしてhybridizeしたところ、胚軸・子葉とも反応したが、特に表皮細胞が強く反応した。 (3)リポキシゲナーゼについては、フィトクロームの効果がGSmRNA量の差として明確に観察される時期のレタス吸水種子からRNAを抽出し、Northernを行なったが、光による差を観察することができなかった。リポキシゲナーゼには多くのアイソザイムが存在するので、それらの知見が集積しつつあるダイズに材料を変更して、光の効果を調べている。
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