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1988 年度 実績報告書

運動ニューロンの分化と機能に関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63623514
研究機関(財)東京都神経科学総合研究所

研究代表者

出口 武夫  (財)東京都神経科学総合研究所, 分子神経生物学研究室 (20073059)

研究分担者 川田 広明  都立神経病院, 神経内科, 医員
市川 友行  (財)東京都神経科学総合研究所, 解剖発生学研究室, 主任研究員 (90150193)
石井 加代子  (財)東京都神経科学総合研究所, 分子神経生物学研究室, 流動研究員 (30193246)
キーワードアセチルコリン / コリンアセチル転位酵素 / 運動ニューロン / cDNA / クローニング
研究概要

アセチルコリン生合成酵素であるコリンアセチル転移酵素(ChAT)は運動ニューロンの機能状態を反映する最も特異的な指標である。我々は従来からマウス胎仔脊髄運動ニューロンの初代培養系を用いて、ChAT活性を調節する諸因子の解析を行ってきた。その結果ChAT活性が標的組織や指示組織からの生長因子および上位ニューロンからの脱分極性の刺激により顕著に上昇することを発見した。この上昇作用を分子レベルで明かにするため、本年度は次のような研究を行ってきた。
(1) Malletらが最近報告したブタのChATのcDNAの塩基配列に対応するオリゴヌキレオチドをプローブとして、ラット脊髄のcDNAライブラリーよりChATのcDNAをクローニングし、この全塩基配列を決定した。そのcDNAは640個のアミノ酸をコードしていることが判った。
(2) ラットのChATのcDNAをプローブとして、マウスおよびヒト脊髄のcDNAライブラリーよりChATのcDNAをクローニングした。マウスのcDNAは641個のアミノ酸をコードしていた。
(3) ラットおよびマウスのcDNAを発現ベクターに結合したのちCHOおよびニューロンブラストーマ細胞に導入しChAT活性を発現させることができた。このChAT活性は特異的阻害剤であるNVPにより完全に阻害された。
(4) ラットのChATのcDNAを作成し、これをプローブとしてラット脳および脊髄のインシチュハイブリダイゼイションを行ったところ、運動ニューロンなどコリン作動性ニューロンが反応性を示した。
(5) マウスのcDNAをプローブとしてマウス遺伝子ライブラリーをスクリーニングし、遺伝子DNAをクローニングした。現在その構造と塩基配列を解析中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ishii,K.;Oda,Y.;Ichikawa,T.;Deguchi,T.: Neuron. in press. (1989)

  • [文献書誌] 出口武夫: 神経研究の進歩. 31. 907-915 (1987)

  • [文献書誌] 石井加代子,織田恵夫,出口武夫: 神経化学. 27. 86-87 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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