研究課題/領域番号 |
63630001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平林 真 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00005836)
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研究分担者 |
七尾 進 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (60013231)
新宮 秀夫 京都大学, 工学部, 教授 (20026024)
美浜 和弘 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023007)
増本 健 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20005854)
早稲田 嘉夫 東北大学, 選鉱製錬研究所, 教授 (00006058)
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キーワード | 準結晶 / 原子配列 / 電子顕微鏡像 / Al-Mn / Al-Cu-Fe / 構造解析 / 電子回折 / 生長機構 |
研究概要 |
昭和61、62年度にわたり組織された総合研究班(A)の中で、我々は準結晶の構造について多角的な研究を行い、各分野で成果をあげたが、63年度より重点領域研究として一層の研究の推進に努めた。以下にその大要を記す。(1)Al-Mn、Al-Mn-Si系の準結晶について高分解能電子顕微鏡法により原子的構造モデルを提案し、転位とフェイゾンひずみの解析を行った。(2)シンクロトロン放射を用いたPd-U-Si準結晶の構造解析、及びX線回折、中性子回折によるAl-Mn-Si、Al-Mn-Ru-Si、Al-Cu-Fe、Al-Vなどにおける準結晶の構造解析を行った。(3)Al-(Fe、Ru、Os)-Cu系において、安定相として準結晶が生成することを世界で初めて見いだすとともに、これらが今までにない高品質な準結晶であることを高分解能電子顕微鏡で明らかにした。(4)原子のポテンシャル分布と電子顕微鏡像との比較から、準結晶の原子配列モデルの妥当性を直接的に検証した。(5)電子線を5回と2回軸方向より入射した場合に、チャンネリング効果が現われることを見出し、それを利用して準結晶中の原子配列分布を解析することができた。(6)蒸着薄膜および蒸発微粒子における準結晶の生成生長機構の研究、メカニカルアロイング法、レーザー照射法による準結晶状態の作製条件の研究についても、多くの新知見を加えた。(7)高温X線異常散乱測定法により、Al-Cu-VおよびAl-V合金の低温における非晶質状態から準結晶への状態の変化を追跡し、両者の局所構造の相違を明らかにした。(8)収束電子回折法により、Al-Cu-Fe準結晶相の局所対称性を研究し、ビーム径、試料厚さ、作製条件との関連を研究した。
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