研究課題/領域番号 |
63631003
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
武藤 芳雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005843)
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研究分担者 |
深瀬 哲郎 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005900)
藤森 啓安 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60005866)
庄野 安彦 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80013481)
藤田 敏三 広島大学, 理学部物理, 教授 (20004369)
北沢 宏一 東京大学, 工学部工業化学科, 教授 (90011189)
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キーワード | 超伝導発現機構の実験研究 / Nd-Ce-Sr-Cu酸化物 / Ln_<2-x>Ce_xCuO_<4-y> / 新高温超伝導物質の探索 / 超伝導シンポジウム |
研究概要 |
本「高温超伝導」班は、従来からの超伝導の研究者を中核において、新たに中性子、X線、光学関係の研究者、さらに固体化学、材料科学の研究者を含めた全員30名の実験研究者により構成されている。これに公募採択者を加えると酸化物超伝導体の超伝導発現機構についてのわが国実験研究者は、殆どすべて網羅したことになる。 研究実施に当たっては、酸化物超伝導体の試料製作に関し、1)多結晶セラミックス、2)単結晶、3)薄膜の3グループ制をとった。また試料のキャラクタリゼーション及び物性研究については、a)電気的、磁気的、熱的性質、b)NMR超音波、メスバウア効果など、c)光物性及び中性子分光の3方向に重点を置いた。またX線、電子線、中性子線などの結晶解析には配慮した。特にBi系及びT1系統の新物質の開発には、このグループが活躍した。以上の研究は、研究者によってその研究内容に重複があったり、相互入り乱れての協同研究があったりして、非常に成果をあげることができた。 一方新高温超伝導物質の探索も活発で、Tcこそそれ程高くはなかったが、秋光によるNd-Sr-Cu酸化物の発見と、それを応援した班員の協力による結晶構造の決定、あるいは十倉らによる電子をキャリヤーとする、Ln_<2-x>Ce_xCuO_<4-y>(Ln=Pr,Nd,Sm)の発見など極めて大きな業績をあげた。これらの研究は平成2年度に開花することが期待されている。 以上の成果の大部分は、1月中旬に開いた超伝導シンポジウム及び3月10日の勉強会で討論が進んでいる。本年度の成果は、3月末に発行する研究報告書にまとめられている。
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