研究課題/領域番号 |
63634002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
糟谷 忠雄 東北大学, 理学部, 教授 (30004245)
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研究分担者 |
都 福仁 北海道大学, 理学部, 教授 (10000837)
石井 武比古 東京大学, 物性研究所, 教授 (00004284)
小松原 武美 東北大学, 理学部, 教授 (80004331)
鈴木 謙爾 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005861)
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 教授 (80028076)
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キーワード | アクチナイド / ウラン / 稀土類 / ヘビーフェルミオン / フェルミ面 / 逆光電子分光 |
研究概要 |
本年度の重点項目は鈴木班による東北大金研の片平地区及び大洗施設に原料精製装置及び試料育成装置を設置すること及び石井班並びに藤村班による逆光電子分光装置並びにフェルミ面測定装置の建設であった。 然し乍ら厳しい予算事情に合わせて夫々がかなりの部分を来年度にくり込まざるを得なかった。鈴木班は最も大巾な予算削減を受けて予定を大巾に変更し、主要設備は大洗地区にまとめる事にし、大洗施設のウラン化合物の物性研究の為の環境整備を行うと共にウラン原料精製装置一式を備え付けたが、この実質的な稼動によるサテライ班への精製ウランの供給並びに試料育成装置の建設は来年度にくり込まれた。石井班の逆光電子分光装置BISの建設もかなり厳しい状況であったが鈴木班への追加予算の教養により実質的に今年度終わり迄にBISは、完成し、来年度当初より実質稼動の見直しとなった。藤村班も厳しい状況下に於いて14.5テスラ高制度超伝導磁石の導入と科研上場と理学部の協同作業による冷凍器の作製に成功し、来年度から稼動が可能な体制にある。 この他の班には、サテライト班である小松原班も含めて、本年度は殆ど実質的な設備費はつけなかった。この為本年度の本重点領域の物性研究は既存の設備を用いた従来の研究の継続的なものが主体となり、一部のサテライト班によるウラン化合物の研究を除けばウラン化合物の参照系としての稀土類化合物のヘビーフェルミオン特性の研究が主体となった。しかしこの方面では多くの重要な進度が見られ、昨年夏に行なわれた磁性及び価数揺動の国際会議には幾つかの招待講演も含めて多くの発表が行なわれ大きな成果を収めた。特に藤村班の超音波を用いるヘビーフェルミオンのフェルミ面の研究はここ数年の論争に決着を与える重要なもので高い評価を得た。
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