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1988 年度 実績報告書

シトクロムP-450の酵素化学的並びに臓器特性

研究課題

研究課題/領域番号 63635502
研究機関香川医科大学

研究代表者

市川 佳幸  香川医科大学, 医学部, 教授 (60028355)

研究分担者 三浦 成敏  香川医科大学, 医学部, 助手 (70190585)
鍔木 基成  香川医科大学, 医学部, 講師 (00145046)
樋渡 敦夫  香川医科大学, 医学部, 助教授 (40116091)
キーワードシトクロムP-450 / モノオキシゲナーゼ / ステロイド水酸化酵素 / 酸化還元酵素
研究概要

シトクロムP-450(以下P-450と略)の研究は、これまでP-450の含有量の多い組織や臓器に限られてきた。しかし、生体の生理機能を理解するためには、含有量の如何を問わずP-450アイソザイムの種類と生理作用を知る必要がある。P-450の活性には各種Xenobioticsの酸化還元作用があるが、Xenobioticsに対する酸化還元作用はP-450特有のものではなく、ヘム蛋白質共通の作用である。従って我々はP-450の特有の作用を調べるために、ステロイド類に作用する副腎皮質のミトコンドリア内膜に局在するP-450scc(コレステロール側鎖切断酵素)やP-450_<11>β(ステロイド11β-水酸化酵素)を精製し、これらの蛋白化学的並びに生理機能を調べた。その結果、ミトコンドリア型P-450sccやP-450_<11>βとアドレノドキシンの結合により、アドレノドキシンの鉄結合ドメインに特有の構造変化が生じることがミトコンドリア型P-450の生理機能に重要であることが分かった。一方ウシ副腎皮質より精製したP-450sccやP-450_<11>βの免疫抗体を作成した。各種神経組織のP-450の局在性をこれらの抗体を使用して組織化学的に調べた。大脳においてはP-450は、脳梁や脳橋に局在し、小脳白質部や延髄に局在が認められた。その他のP-450アイソザイムについても研究中である。脳下垂体にもP-450sccが認められた。これらの事実は、コレステロールからステロイドホルモンの生合成が副腎皮質、卵巣、睾丸、胎盤と言った内分泌腺のみならず、神経組織でも行われていることを示唆している。どのようなステロイド誘導体が生合成されているかを決定し、脳のステロイドの生理作用を解明したいと思う。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Hamamoto,I.;Kurokochi,K.;Tanaka,S.;Ichikawa,Y.: Biochim.Biophys.Acta. 953. 207-213 (1988)

  • [文献書誌] Iwamoto,Y.;Tsubaki,M.;Hiwatashi,A.;Ichikawa,Y.: FEBS.Letts.233. 31-36 (1988)

  • [文献書誌] Tsubaki,M.;Hiwatashi,A.;Ichikawa,Y.;Fujimoto,Y.;Ikekawa,N.;Hori,H.: Biochemistry. 27. 4856-4862 (1988)

  • [文献書誌] Sakihama,N.;Hiwatashi,A.;Miyatake,A.;Shin,M.;Ichikawa,Y.: Arch.Biochem.Biophys.264. 23-29 (1988)

  • [文献書誌] Hamamoto,I.;Tanaka,T.;Maeda,T.;Chikaishi,K.: Br.J.Cancer. 59. 6-11 (1989)

  • [文献書誌] 市川佳幸: "臨時増刊号・代謝病ハイライト 代謝 25巻" 中山書店, 49-58 (1988)

  • [文献書誌] 市川佳幸: "実験医学 6巻" 羊土社, 79-85 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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