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1988 年度 実績報告書

エイコサペンタエン酸誘導体の構造と生物活性との相関(栄養学的意義の再検討)

研究課題

研究課題/領域番号 63636501
研究機関東北大学

研究代表者

水柿 道直  東北大学, 医学部・付属病院薬剤部, 教授 (60004595)

研究分担者 石橋 正兀  日本化薬, 総合研究所, 研究主幹
江戸 清人  東北大学, 医学部・付属病院薬剤部, 助教授 (40125505)
石田 名香雄  東北大学, 学長
キーワードエイコサペンタエン酸
研究概要

エイコサペンタエン酸(EPA)及びその生体内産物(TXA_3PGI_3)の体内動態の解析を目的として、収集の容易な尿を対称とし、それらの尿中代謝物の微量分析法の開発研究を行った。1.まずアラキドン酸代謝物の微量分析法開発のための基礎的研究を行った。TXA_2の指標となりうる11-dehydro-TXB_2の微量測定法として、その[^<18>O]-標識化合物を内部標準物質とするGC/SIM法を開発した。メチルエステル(ME)-ジメチルイソプロビルシリル(DMIPS)誘導体、さらにME-11-プロピルアミド-9,12,15-DMIPSエーテル誘導体を開発し、[M-43]^+イオンの基準ピークを用いることにより、ヒト尿中のシリカゲルカラムクロマトグラフィー 精製抽出物からS/N高く11-dehydro-TXB_2を検出することに成功した。2.また、PGI_2の尿中主要代謝産物である2,3-dinor-6-keto-PGF_<1a>を新規な1-プロピルアミド-6-メトキシ(MO)-9,11,15-DMIPSエーテル誘導体として、メチルシリコン化学結合型溶融シリカキャピラリーカラムを用いたGC/SIM(分解能:1000)により検討すると、従来問題とされていた、水溶液中におけるヘミケタール体とスピロラクトン体の平衡反応による影響を受けることなく、2,3-dinor-体の高感度検出(5pg,S/N≧10)に成功した。3.ラット肝ホモジネートを用い6-keto-PGF_<1a>の変換を行い、HPLC上単一ピーク(変換効率56%以上)で2,3-dinor-6-keto-PGF_<1a>を得た。本法は2,3-dinor-6-keto-PGF_<1a>の重水素置換体の高率な調製法として有用と考えられる。4.EPAの生体内変換体の超微量定量を目的として、EPA重水素置換体の合成を進めている。プロバルギル単位のトシル化体と水酸基保護体のアセチリドとの付加脱離反応を繰り返すことにより、骨格の順次構築を行った。現在まで、2単位のC-Cbond formationに成功し、hexa-6,3-diyne-1-olのビラニル体とトシル化体を得ている。今後、脱保護、トシル化の後、すでに合成した5-hexyne-1-olのピラニル体と結合させることより、5つのオレフィン骨格の原型を三重結合の形で得る。さらに、末端に重水素の導入と水酸化を行い、Lindlar還元により全cis型の異性体のみを得る予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.ISHIBASHI; K.WATANABE; H.HARIMA; S.KROLIK: Bio. Med. Environ. Mass Spectrum.17. 133-135 (1988)

  • [文献書誌] K.WATANABE;K.YAMASHITA; M.ISHIBASHI; Y.HAYASHI; S.YAMAMOTO: J.Chromatography. (1989)

  • [文献書誌] M.ISHIBASHI; K.WATANABE; Y.OHYAMA; M.MIZUGAKI; N.HIRAMA: Chem. Pharm. Bull.(1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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