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1988 年度 実績報告書

細胞間情報伝達におけるアラキドン酸カスケードの役割の正当な評価

研究課題

研究課題/領域番号 63641506
研究機関東京大学

研究代表者

清水 孝雄  東京大学, 医学部栄養学教室, 助教授 (80127092)

研究分担者 脊山 洋右  東京大学, 医学部栄養学教室, 教授 (90010082)
キーワードアラキドン酸 / リポキシゲナーゼ / カルシウムイオン / ロイコトリエン細胞膜情報伝達 / cDNAクローニング
研究概要

細胞間の情報伝達系におけるアラキドン酸カスケード、とりわけロイコトリエン関連物質の役割を正当に評価し、その可能性と限界を明らかにするのが本研究の目的である。本年度は以下の様な実績をあげた。
1.ロイコトリエンC4合成酵素の精製と抗体作製。
ロイコトリエンC4は細胞内カルシウムの上昇や、平滑筋収縮作用を持っているが、その生合成系は明らかになっていない。我々はモルモット肺に最も活性が強い事を見出し、このミクロソーム画分より界面活性剤を用い酵素を可溶化し、さらに種々のカラムクロマトグラフィーにて部分精製した。酵素は極めて不安定なため完全精製には成功していないが、従来、この反応を触媒する。と考えられて来たグルタチオンS転移酵素と分離され、極めて特異的な酵素である事が明らかとなった。
現在、本酵素の単クローン抗体を作製しており、これを用いた免疫組織学的研究や遺伝子クローニングの準備を進めている。
2.ロイコトリエンA4水解酵素cDNAの発現と抗体作製。
既にクローニングが終了した同酵素cDNAを大腸菌内で活性を有した形で発現させ、酵素の大量入手が可能となった。この酵素(融合蛋白)を用いてポリクローン抗体を作製し、さらに免疫親和性カラムを作製した。精製された抗体を用い、1組織学的手法で酵素の局在の解明、2免疫沈降法による酵素量の変動測定を行い、刺激に応じた本物質の合成調節を分子レベルで明かにする予定である。
3.細胞膜ロイコトリエン受容体の単離同定。
分子レベルでのロイコトリエンの機能解明を目的に、細胞膜受容体の単離とポストレセプターの反応を解析している。本項目は、研究の端緒についたばかりであり、次年度以降が期待されている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Izumi,To.;Honda,Z.;Ohishi,N.;Kitamura,S.;Tsuchkda,S.;Shimizu,T.;Seyama,Y.: Biochim.Biophys.Acta. 959. 305-315 (1988)

  • [文献書誌] Watanabe,T.,et al.: J.Neurochem.50. 1145-1150 (1988)

  • [文献書誌] Shimizu,T.: Int.J.Biochem.20. 661-666 (1988)

  • [文献書誌] Kitamura,S.,et al.: Eur.J.Biochem.176. 725-731 (1988)

  • [文献書誌] Shimizu,T. et al.: J.Neurochem.51. 1126-1131 (1988)

  • [文献書誌] Bito,H. et al.: J.Biochem.105. 261-264 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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