研究課題/領域番号 |
63810001
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
藤澤 清 福井大学, 教育学部, 教授 (50020087)
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研究分担者 |
梅沢 章男 福井大学, 教育学部, 助教授 (70151925)
松木 健一 福井大学, 教育学部, 助教授 (10157282)
三橋 美典 福井大学, 教育学部, 助教授 (20157556)
清水 史郎 福井大学, 教育学部, 助教授 (30020134)
中村 圭佐 福井大学, 教育学部, 教授 (50020128)
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キーワード | 知能障害児 / パソコン利用教材 / 学習プログラム / 視覚認知 / 聴覚認知 / 教育・評価法 |
研究概要 |
本年度は、3ケ年研究計画の第2年度として、知能障害児の判別・教育・評価システムのうち認知能力を向上させるための学習・教育プログラムの開発を目指した。初年度の成果に基づき、とくに、視空間認知・音楽認知・言語認知を中心に、各児童の特性に応じた個別プログラムの開発に重点をおいた。 1.認知能力向上のための学習教材・課題提示システムの開発:初年度で作成したパソコン周辺機器と判別・診断用課題の中から、児童の特徴にあわせて、学習用の認知課題・教材を作成した。図形弁別や音楽リズム認知に関する課題は、教材が具体的かつ段階的になるよう配慮したためか、児童も興味をもって取り組む傾向がみられた。 2.認知能力向上のための学習援助システムの開発:認知課題遂行時に、児童の応答の正誤情報のみならず、動作や脳波などの生理的・行動的状態を音楽・動画・賞賛の言葉等の有意味な情報に変換しフイ-ドバックする手法を用いた学習プログラムを作成した。技術的には一応の完成をみたが、機器の小型化・低価格化という点では問題が残された。 3.学習効果と変動性効果の検討:学習援助プログラムの信頼性を検討するため、同一児童に、数週間定期的に学習課題を反復実施し、課題成績と行動的・生理的状態の変動性を検討した。その結果、課題成績は多くの児童で向上したが、行動的・生理的特性の変動性は個人間で著しく異なり、学習ステップの類型化・体系化の困難性が示唆された。 4.教育・評価デ-タ-ベ-スの試作:各障害時について、初年度及び今年度の検討結果とともに、生育暦、障害種別、行動的特徴なども加えた総合的デ-タベ-スシステムをパソコン上で構築し、項目毎に自由に検索したり、全項目を総合判定して障害児を分類・判別できるソフトウェアシステムを試作したが、まだ、完成には至っていない。
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