研究課題/領域番号 |
63840001
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
三村 昌泰 広島大学, 理学部, 教授 (50068128)
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研究分担者 |
小林 亮 龍谷大学, 理工学部, 講師 (60153657)
伊藤 正幸 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (70136034)
俣野 博 東京大学, 理学部, 助教授 (40126165)
西田 孝明 京都大学, 理学部, 教授 (70026110)
藤越 康祝 広島大学, 理学部, 教授 (40033849)
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キーワード | 反応拡散方程式の数値シミュレ-ション / 数値シミュレ-ションの動画化処理 / 界面パタ-ンの数値解析 |
研究概要 |
前年度においてほとんど完成した動画化処理システムを用いて本年は界面パタ-ンの計算解析を行った。我々は二相合金においてしばしば観察される相分離、粗化(coarsening)現象の数理モデルとしていくつかの反応拡散方程式を提出し、その一次元、二次元空間上で界面パタ-ンを計算機シミュレ-ションで解析し、映像化することに成功した。このことから、モデルの比較が容易に行うことができ、さらに二次元空間場で理論からでは予想することのできないような複雑でかつ美しいパタ-ンを観察することができた。これらの結果は界面パタ-ンの解析手法の難しさと同時に今後の解析手法の発展にひとつの方向性を与えるものと思われる。以上の結果は「Phase dynamics in RD systems far from equilibrium」というタイトルで映画化されており、国際研究集会「非線形偏微分方程式とその応用」(京都)、「層転移、フロント、界面の連続モデル」(ソルトレイクシティ)で紹介し、多くの参加者から評価された。 一方、前年度に行った燃焼現象に現われる炎面パタ-ンのシミュレ-ションも続行しており、新しい結果として、一定速度で進行する炎面がある物理的パラメ-タ-(両端での温度差)を変えることから速度が倍周期カスケ-ドのもとで分岐現象を示し、さらにカオス的状況を示すことが確認された。この結果の理論的考察はまだ行われておらず、今後の問題として残されている。
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