研究課題/領域番号 |
63840003
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松本 敏雄 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022696)
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研究分担者 |
笹瀬 堯文 浜松ホトニクス株式会社固体事業部第11部門, 研究員
藤定 広幸 電子技術総合研究所電子デバイス部, 主任研究官
佐藤 修二 国立天文台, 助教授 (50025483)
村上 浩 宇宙科学研究所, 助教授 (40135299)
佐藤 紳司 名古屋大学, 理学部, 助手 (60192598)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 赤外線検出器 / 1次元アレ-検出器 / 赤外線天文学 |
研究概要 |
1.InSb赤外線検出器を1次元多素子化することを試ろみ、良好な結果を得ることができた。液体ヘリウム温度での極めて小さな暗電流を実現し、素子間のばらつきも無視できるほどにすることに成功した。 2.試作されたInSb一次元アレ-の性能を最高に引き出すためのプリアンプを開発した。接合型電界効果トラジスタ(J-FET)をアレ-状にならべ、検出器に蓄積された電荷を非破壊的に読み出す方式を試ろみた。InSb検出器は液体ヘリウム温度におかれ、J-FETは50K以上でしか動作しないため、J-FETアレ-をケブラ-で吊る構造を採用し、良好な結果を得た。InSbアレ-とJ-FETアレ-を組み合わせたシステムを試験した結果、従来のシステムの約10倍の性能を得ることができた。 3.上記検出器システムを観測ロケットに搭載し、天文観測に用いる試ろみを行なった。検出器は全て正常に動作し、世界最高の性能を有することが明らかとなった。 4.開発されたInSb1次元アレ-は地上望遠鏡による測定のための近赤外分光器にとりつけられ、実際の観測に極めて有用であることが明らかとなった。 5.1次元多素子化の技術がこの期間に十分確立され、将来の2次元化への基礎技術が蓄積された。 6.電総研ではInSb125素子の1次元アレ-が開発され、十分な性能があることが示された。又国立天文台ではPt-si2次元アレ-を用いる赤外カメラの試作が進められ、今後の二次元素子開発に有用なデ-タが得られた。
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