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1989 年度 実績報告書

広帯域グロ-バル海底地震観測網のための海底地震計システム

研究課題

研究課題/領域番号 63840009
研究機関北海道大学

研究代表者

島村 英紀  北海道大学, 理学部, 教授 (10011636)

研究分担者 岩崎 貴哉  北海道大学, 理学部, 助手 (70151719)
金沢 敏彦  東京大学, 理学部, 助手 (30114698)
キーワード海底地震計 / 広帯域地震観測 / 低消費電力・大容量磁気記録装置
研究概要

全地球的な広帯域地震観測網を作る計画が進んでいるが、地球表面の三分の二を占める海洋地域での観測は、どの国でも手がついていない。本研究では、世界でもまだ試みられたことのない海底での広帯域地震観測網を構築するために、広帯域の記録特性を持つ試験的な海底地震計を段階的に開発・試作・テストした。本研究では、研究代表者や分担者によって蓄積された短周期海底地震計の成果と技術を生かして、今までの海底地震計では据えられない広い周波数帯域、とくに長周期の帯域での地震波動を、高感度で、しかも高ダイナミックレンジで据える内蔵記録型の地震観測システムを開発した。
海底測器として耐圧容器の大きさに制約があるので、小型で三成分のサ-ポ方式・変位帰還型のセンサ-を用いて高感度を達成した。海底面の傾斜に対応するために、この地震計には姿勢制御を行っている。
また地震観測で考えられる最も良質で最大の容量のデ-タを記録でき、しかも低消費電力のシステムを作った。具体的には、信号増幅・フィルタ-・アナログ信号処理部・アナログ・ディジタル変換部、地震という「現象」検出の情報処理部、1.3GBという大きな容量をもつ内蔵磁気記録部のそれぞれを試作した。
このほか、要素となる各種技術の発達とその制約、地震観測網を構成する海底地震計の最適分布など、将来、海底地震観測網を構築するときに必要な資料も得た。
さらに今後、海底での試験観測を繰り返して最終的な調整等を行ない、試作システムの一層の洗練を行う。海底で得られた観測記録から長周期までの自然雑音のスペクトルを抽出して、広帯域海底地震計として最適な記録周波数帯域、感度、ダイナミックレンジなどの最終仕様を決定し、それに応じたシステムを最終的に完成する。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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