研究課題/領域番号 |
63840011
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鳥羽 良明 東北大学, 理学部, 教授 (50025277)
|
研究分担者 |
岡田 弘三 日本気象協会, 中央本部研究所, 研究員
江淵 直人 東北大学, 理学部, 助手 (10203655)
花輪 公雄 東北大学, 理学部, 助教授 (40142921)
川村 宏 東北大学, 理学部, 助教授 (40169769)
|
キーワード | 海上風 / 海洋波浪 / 風波 / エネルギ-・スペクトル / 有義波 / 波浪ブイ / 摩擦係数 / 3 / 2乗則 |
研究概要 |
新しい原理に基づいて、海洋波浪の計測から、海面上の風の摩擦速度(u_*)および10m高度の風速(U_<10>)と風向を評価する手法を開発することが目的である。具体的には、 (1)波浪デ-タからu_*を求めるには、ア)スペクトルの-4乗領域を用いる、イ)有義波高・周期により3/2乗則を用いる、ウ)風波部分のエネルギ-とピ-ク角周波数σ_pを用いる、という3つのル-トが可能であるが、うねりを含む複雑なスペクトルの場合を含めて、どういうアルゴリズムが最適かを確立すること、 (2)u_*からU_<10>を求めるために、粗度パラメ-タZ_oの適正な公式を確立することが必要である。このうち本年度は、次の研究を行った。 1.u_*からU_<10>を求めるために必要なZ_o公式に関して、オ-ストラリアのバス海峡の産油基地で得られた高風速と高波が起こった3つの嵐のデ-タを用いて、風波の3/2乗則を利用する新しい発想のよって詳細に吟味し、以前に研究代表者ら(Toba-Koga)が提唱したZ_o公式Zoσ_p/u_*=γが、純風波の上では在来の式より優れていることを実証した。純風波上でなくうねりの存在する場合を含めると、状況はそれほど単純ではない(米国の海洋物理理学誌(JPO)4月号に印刷中)。 2.日本の気象庁四国沖ブイの台風時のデ-タを解析し、上記1項と同様の結果を得た(投稿準備中)。 3.気象庁ブイデ-タから、一般にうねりがある時も含めて、風波の3/2乗則が成立する条件を吟味し、U_<10>が12m/s以上、有義波周期4s以上なら、これが成立することがわかった(投稿準備中)。 4.GEOSAT衛生の日本海の広域の風と風波の発達のデ-タを解析し、この面からの基礎研究を進めた(投稿準備中)。 5.更に過去のいろいろなデ-タを総合して、風波の海面応力に関する多重構造の作業仮説を作った(投稿準備中)。
|